研究課題/領域番号 |
19K07610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
関根 英治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40363759)
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研究分担者 |
町田 豪 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80583632)
林 学 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80745787)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 補体因子 / MASP-3 / 第二経路 / レクチン経路 / 認識分子 / 補体レクチン経路 / レクチン経路の糖鎖認識分子 / 補体活性化 / セリンプロテアーゼ / 補体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年国内外の研究で、SLEや加齢黄斑変性、C3腎症、典型および非典型溶血性尿毒症症候群(HUS,aHUS)、虚血再灌流障害などの臓器障害において、補体・第二経路の活性化が炎症の増幅に中心的に作用することが明らかにされつつある。本研究では、第二経路のカスケード反応の最上流で作用する補体因子MASP-3の活性化機構をMASP-3の活性化に関与することが予想されるリコンビナント蛋白や、その蛋白のノックアウトマウスを用いて解明する。その成果は、MASP-3の活性化を制御する手段の開発につながり、最終的に多くの炎症性疾患に対する治療法の開発につながることが期待できる。
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研究成果の概要 |
活性化型で循環する補体因子MASP-3は、生体内でレクチン経路の糖鎖認識分子(LP PRMs)と複合体を形成しているが、その免疫学的意義は不明である。本研究では、認識分子との複合体形成能を欠く4種類の変異型リコンビナントマウスMASP-3(rmMASP-3)と野生型rmMASP-3をマウスに投与し、生体内における活性化動態を比較検討した。 その結果、両者とも生体内で速やかに活性化型に変化したが、変異型rmMASP-3は野生型rmMASP-3よりも生体内から早期にクリアランスされることが判明した。以上より、LP PRMsとの複合体の形成は、生体内でのMASP-3の維持に寄与することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、第二経路の補体因子であるMASP-3が、なぜレクチン経路の認識分子と複合体を形成するのか、その意義を世界で初めて見出したものであり、補体系のメカニズムの全容解明に大きく貢献する成果である。 補体第二経路は、さまざまな炎症性疾患における増悪因子として知られており、今後MASP-3を標的とする治療戦略を開発する上で、重要な知見をもたらした成果と考えられる。
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