研究課題/領域番号 |
19K07618
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
疋田 正喜 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (60228715)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 記憶B細胞 / 免疫応答 / 自己免疫疾患 / アポトーシス / 抗体産生 / 抗原受容体 / シグナル伝達 / B細胞 / dsDNA / B細胞 / 記憶B細胞 / BCR / 胚中心 |
研究開始時の研究の概要 |
獲得免疫に必須な特異抗体を産生する細胞や記憶細胞を生成する場である胚中心においては、B細胞は正の選択と負の選択を受け適切な抗原特異性を持つ細胞のみが分化・増殖することが知られている。一方、胚中心におけるB細胞選択に異常をきたした場合に、種々の自己抗体を産生する細胞が除去されず、ある種の自己免疫疾患発症の引き金になると考えられている。しかしながら、まったく正反対の反応である正の選択・負の選択をB細胞の抗原特異性によって決定づける分子機構は明らかになっていない。本研究においては抗原受容体シグナルに焦点を当てて詳細に解析することで自己免疫疾患の治療法開発の端緒となる知見を得ることを目標とする。
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研究成果の概要 |
これまでに、未解明の点が多く残されている記憶B細胞の機能制御を目指して網羅的な解析を行った結果、IgG陽性B細胞で選択的に発現しているParm1を見いだしている。本研究では、Parm1の機能検索を行った結果、Parm1は、抗原受容体シグナルを負に調節していることが明らかとなった。さらに、Parm1をノックアウトしたIgG陽性Bリンパ腫において、アポトーシスを制御するbcl-2ファミリーの抗原受容体シグナル依存性の発現が上昇していることが明らかとなった。これらの結果から、Parm1が抗原受容体シグナルによる記憶B細胞の生死の決定に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
種々のワクチンが作用を発揮するために非常に重要な役割を果たしている記憶B細胞の機能制御機構には、未だに不明な点が多く残されている。また、記憶B細胞が異常に活性化することで、ある種の自己免疫疾患が引き起こされることも知られている。一方で、ワクチンなどによって誘導される適切な強度の記憶応答が、自己免疫疾患などを引き起こさない仕組みは全く不明である。本研究の成果は、記憶B細胞の異常な活性化を抑制する分子を見いだした非常に重要な研究である。
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