研究課題/領域番号 |
19K07647
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
吉村 明 東北医科薬科大学, 薬学部, 講師 (70302164)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | DNA修復 / 損傷乗り越え合成 / Werner症候群 / WRNIP1 / DNA損傷トレランス機構 / UV / DNA複製ポリメラーゼ / DNA損傷乗り越えポリメラーゼ / TLS / Polη / Polδ / PrimPol |
研究開始時の研究の概要 |
DNAは様々な要因により構造異常、いわゆるDNA損傷が生じやすい。損傷があるとDNA合成を続けられないDNA複製ポリメラーゼに代わって特殊なポリメラーゼが損傷乗り越え合成(translesion synthesis: TLS)という機構で機能する。この特殊なTLSポリメラーゼは誤ったDNA合成を行いがちな性質から、がんとの密接なリンクが示唆されている。申請者は、TLSポリメラーゼの制御に関わる研究を進める過程でTLSに新規経路が存在する可能性を見出した。この新規経路の解明を目指す本研究により、TLSの機序の理解、更には抗がん剤開発などの応用研究への端緒となることが期待される。
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研究成果の概要 |
DNA損傷による複製フォークの進行が阻害されると、DNA複製ポリメラーゼがDNA複製を続行できないという危機的状況に陥る。そこで損傷をバイパスすることでDNA複製を進行させる損傷トレランス機構が存在する。損傷トレランス機構には、DNA損傷乗り越えポリメラーゼがDNA複製ポリメラーゼに変わってDNA合成を行う損傷乗り越え合成というメカニズムが存在する。 本研究では、損傷乗り越え合成時のDNA損傷乗り越えポリメラーゼとDNA複製ポリメラーゼの置き換わりに関与する因子として、Werner helicase interacting protein1 (WRNIP1)を候補として研究を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞には、DNA損傷を含む鋳型でもDNAを合成できる損傷乗り越えポリメラーゼによってDNA複製停止を回避させる機構が存在するが、誤りがちなDNA合成を行うというその性質から、発がんと損傷乗り越えポリメラーゼの密接なリンクが示唆されている。そこで、DNA複製ポリメラーゼと損傷乗り越えポリメラーゼの両方と相互作用するWRNIP1に着目して、損傷乗り越え合成における両ポリメラーゼの関わりについて研究を進め、損傷乗り越え合成の研究に新たな視点を提供する。損傷乗り越え合成の機序の理解につながる知見が得られることが期待され、DNA損傷による発がん機構の解明、がん治療への端緒となることが期待出来る。
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