研究課題/領域番号 |
19K07732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 (2021) 高知大学 (2019) |
研究代表者 |
世良田 聡 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 准教授 (50463302)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 癌 / 抗体医薬 / Glypican-1 / 抗体 / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では以下の3つを目的としている。①GPC1が食道癌および膵臓癌の癌幹細胞マーカーとなり得ることと、②食道癌および膵臓癌の癌幹細胞におけるGPC1の機能を、それぞれPDXマウスを用いたin vitroおよびin vivoでの解析により証明し、③すでに開発済みの抗GPC1モノクローナル抗体を用いたADCによる新規治療法により食道癌、膵臓癌に対する癌幹細胞をも標的とする新規治療法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
癌幹細胞は癌の治療抵抗性の原因の1つと考えられている。そのため、癌の根絶には癌幹細胞をも標的とした治療が有効と考えられる。本研究では食道癌細胞株を用いて、癌幹細胞を濃縮した細胞集団中にGlypican-1(GPC1)が発現していることを確認した。さらに、癌幹細胞を濃縮した細胞集団の3次元培養中条件下において、GPC1を標的とした抗体薬物複合体(GPC1-ADC)が強い細胞増殖阻害活性を示すことをin vitroでの実験により明らかにした。GPC1-ADCは癌幹細胞にも薬効を示す可能性が考えられ、難治性癌の根絶につながる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌幹細胞は癌の再発の原因の1つと考えられている。食道癌由来TE8細胞から癌幹細胞の活性が高い集団を濃縮した。この細胞集団に癌抗原であるGlypican-1(GPC1)が高発現することを明らかにした。さらに、GPC1を標的とした抗体薬物複合体が癌幹細胞を濃縮した細胞に強い細胞増殖阻害活性を示すことを明らかにした。GPC1を標的とした抗体医薬は将来、癌に対する新規治療薬になり得る可能性が示唆された。
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