研究課題/領域番号 |
19K07739
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岩崎 栄典 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10366172)
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研究分担者 |
佐藤 俊朗 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (70365245)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵臓がん / オルガノイド / 胆膵悪性腫瘍 / EUS-FNA |
研究開始時の研究の概要 |
難治かつ生命予後不良な胆道・膵臓がんにおける治療成績改善のため、個別化治療の導入が望まれている。研究分担者である佐藤が世界で初めて確立した三次元組織構造体(オルガノイド)培養をHigh-throughput screening薬剤感受性試験に応用することで短時間かつ高精度で効率良く薬剤感受性試験が実現できる。胆道膵臓がんのオルガノイドバンクを樹立し、薬剤感受性試験技術を確立させ、臨床データとの相関性を検討するとともに、遺伝子解析などの実験データとの相関解析をおこなう。ゲノム編集技術を応用し、薬剤応答性の評価方法を確立することで個別化医療への応用、創薬分野への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
膵臓がんオルガノイドバンクをもちいた薬剤感受性試験の結果、Tp53変異存在下でNutlin3aに対する薬剤耐性があることが再現され妥当性が示された。また、オルガノイドバンク40例の臨床情報と既存薬の感受性試験にて、PTXまたはGEMの高いIC50値は、全体的な生存率低下と有意に関連した。薬剤感受性試験の短縮に向けて、Paclitaxelとtubulin形成異常、フローサイトメトリーを用いた細胞周期分布変化を解析するSnap-organoid testを確立し、3週間以内に実行することを可能とした。高悪性度がんに迅速な精密医療を提供できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胆膵悪性腫瘍患者は年々増加し、抗癌剤感受性も低く, 最も難治性の悪性腫瘍に分類されており, 革新的な診断技術や治療方法の開発が求められている. 進行した状態で発見されることが多く, 多くの患者は化学療法となる.化学療法は多数の患者による臨床試験結果に基づき「画一的に」行われるため,患者ごとに治療効果は異なる. 同じ癌腫であっても変異の違いなどから抗癌剤の応答性が異なることが原因と考えられ、「オーダーメイド」治療の実現が望まれている. 今回は胆膵腫瘍から作成した癌オルガノイドを用いて薬剤感受性試験の開発をすすめ、短期間でその結果を得られる新規手法を開発したことから、学術的、社会的意義は高い。
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