研究課題/領域番号 |
19K07740
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
加藤 俊介 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (40312657)
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研究分担者 |
藤井 智明 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (10511420)
山口 茂夫 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (40747797)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | drug resistance / malanoma / BRAF / long non-coding RNA / シグナル依存 / 薬剤感受性 / lncRNA |
研究開始時の研究の概要 |
BRAF遺伝子の構造変異は、各種臓器に渡って認められる代表的なドライバー変異であるが、この異常に対するBRAF阻害剤に対する感受性は、発生臓器によって大きく異なっている。このような感受性に影響を与える一因として、機能が未知なlncRNA分子が関与している可能性を仮定し、ゲノム編集技術を用いた網羅的なスクリーニング解析を行い、治療反応性・予後予測バイオマーカーの確立と治療の最適化への足掛かりを探る。
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研究成果の概要 |
悪性黒色腫を始め、肺がん、大腸がんなどの一部で見られるBRAF遺伝子の変異は発がんを引き起こす。そのためBRAF遺伝子変異の機能異常を抑える分子標的阻害薬(BRAF阻害剤)が治療目的で開発されているが、薬剤耐性が問題となっている。本研究ではその原因の一因にいくつかの非コーディングRNA分子が関与していることを明らかにした。非コーディングRNA分子は細胞内の蛋白質やRNAの安定性を調節する役割を果たすことが知られており、今回の研究で同定された非コーディングRNA分子は、MITF蛋白質を始めとしたBRAF阻害剤耐性に関与している蛋白質の発現を制御することで耐性機序に関与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん治療の現場では、遺伝子の変異に応じてその機能を制御する様々な分子標的薬剤の開発が進んでいるが、治療過程で薬剤に対する耐性が生じることが臨床的な問題となっている。BRAF阻害剤の耐性メカニズムの一因に非コーディングRNA分子が関わっていることを明らかにした今回の成果を応用し、腫瘍内の非コーディングRNA分子を定量化することで、治療効果予測が事前にでき、効果が期待できる患者に必要な治療を提供することが可能となるとともに、抵抗性が予測される患者には非コーディングRNAの制御療法を併用することで治療効果を上げることが期待できる。
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