研究課題/領域番号 |
19K07746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 富山県産業技術研究開発センター |
研究代表者 |
大永 崇 富山県産業技術研究開発センター, その他部局等, 副主幹研究員 (10416133)
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研究分担者 |
藤井 努 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (60566967)
大塚 基之 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (90518945)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 血中循環腫瘍細胞 / 遺伝子解析 / シングルセル / ゲル / 細胞回収 / マイクロ流体デバイス / 癌遺伝子解析 / がんゲノム医療 / 高分子ゲル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、癌ゲノム医療に不可欠な「患者さんの腫瘍の遺伝子を、必要時に繰り返し入手する方法」を確立するための基礎技術検討を行う。遺伝子の入手に血中循環腫瘍細胞(CTC)を利用できるよう、その捕捉には筆者らが既に開発したマイクロ流体デバイス“ポリマーCTCチップ”を使用する。捕捉した細胞はゲルに包埋された状態で取り扱えるようにし、全ての細胞を確実に、またシングルセルでも回収できる手法を検討する。遺伝子変異が既知の癌細胞株を用い、捕捉、回収、遺伝子解析の一連のプロセスを検証し、ゲル材料、ゲル化条件、遺伝子解析プロトコール(シングルセルも含む)等を最適化することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、癌ゲノム医療に不可欠な「患者さんの腫瘍の遺伝子を、低侵襲で必要時に繰り返し入手する方法」を確立するための基礎技術を検討した。遺伝子の入手には血中循環腫瘍細胞(CTC)を利用し、その捕捉には筆者らが既に開発したマイクロ流体デバイス“ポリマーCTCチップ”を使用した。捕捉した癌細胞をゲルに包埋された状態で取り扱えるようにし、全ての細胞を確実に、またシングルセルでも回収できる手法を考案した。遺伝子変異が既知の癌細胞株を用い捕捉、回収、遺伝子解析の一連のプロセスを検証し、本手法により問題なく変異検出できることを示して、CTC遺伝子解析の新たな技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CTCによる癌の遺伝子解析が可能となれば、低侵襲で継続的に繰り返し患者さんの遺伝子情報を得ることができるようになり、癌の診断、治療、モニタリングに革命的な変化をもたらす。さらに癌が転移能や薬剤耐性などを獲得するプロセスを詳細に解析できるようになり、それらのメカニズム解明、さらには創薬開発へと繋げることが期待できる。またCTCは癌の情報全体を与える成分を有しており、ctDNAなど他のLiquid Biopsyの対象物にはない特徴を有する。以上の点は国が推進する「がんゲノム医療」に大きく寄与するものであり、癌制圧に大きく寄与することが予想される。
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