研究課題/領域番号 |
19K07769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 (2022) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2019) |
研究代表者 |
藤井 誠志 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30314743)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エピジェネティクス / メタボローム解析 / メタボローム / 代謝機構 / ゲノム異常 / エピゲノム変化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、1) 担がん患者バイオマーカーの同定とその代謝制御によるがん細胞機能不全メカニズムの解明と、2) 薬剤耐性を獲得するゲノム異常特異的な代謝物生成機構の解明を目指し、細胞機能不全法と薬剤耐性解除法の創出を目指す。発がんからがんの進行を代謝変化とゲノム変異、エピゲノム変化を結び付けて解明する研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、がん細胞の特異的な機能に関係する代謝物やゲノム異常、エピゲノム変化に特徴的な代謝物の同定であり、メタボローム解析を通して担がん患者の検出と治療標的になり得る代謝物生成機構の解明を目指す。ゲノム異常、エピゲノム変化によって発生したがん細胞の生存、増殖に必要なエネルギーは代謝を経て産生されると同時に、表現形質に関係する機能蛋白をつくる過程で代謝物が生成される。頭頸部の4領域(口腔、喉頭、中咽頭、下咽頭)のいずれかを原発とする頭頸部扁平上皮癌の手術検体150検体と食道扁平上皮癌患者8名と非癌患者8名の血漿を用いた。エピゲノム制御に関わる物質である代謝物X、Yを同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部扁平上皮癌や食道扁平上皮癌には明確なドライバー遺伝子が見出されておらず、遺伝子異常に基づいた分子標的薬の開発が進んでいないがんのひとつである。メタボローム解析は、代謝経路の理解から、がんが生存するメカニズムを解明する有効な手段として注目されている。代謝経路とともにがんの生態を俯瞰的に理解することで、がんの新たな生物像を明らかにし、遺伝子異常のみに頼らない新しい治療法が期待される。我々の検討では、エピゲノム制御に関わる代謝物を見出していることから、代謝の変化とエピゲノム変化が連動し、その結果がんの形質が作られる可能性を指摘でき、新しい視点からのがんの生物像の理解と治療法の発展に寄与できる。
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