研究課題/領域番号 |
19K07828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
中山 留美 (直野留美) 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (00609034)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 痒み / 脊髄 / 皮膚 / 受容体 / 神経ペプチド / 診断薬 / 痛み |
研究開始時の研究の概要 |
末梢組織における痒み伝達機構は解明されていることから、塗布薬としての痒み治療薬は一般的に普及している。しかしながら、アトピー性皮膚炎といった、難治で全身性の痒みに対する有効な治療薬がないことが、臨床における問題点である。そこで、中枢神経系に作用する痒み治療薬の開発が望まれていることから、中枢神経系における痒み関連分子について研究がされているが、病態との機能的関連性の全容は明らかとされていない。そこで、本研究により、痒み伝達経路の一端を解明する。
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研究成果の概要 |
痒み伝達において、皮膚をはじめとする末梢組織で生じた痒み刺激は末梢神経を介して脊髄に伝達し、脊髄から脳に痒み情報が伝達することで、痒み感覚の認知となる。痒みは痛みと類似する体性感覚と考えられているが、近年の研究により、これらの感覚は異なる神経経路およびそれに寄与する分子の違いによることが明らかとされてきている。神経系における痛みの基礎的研究により多くの分子の報告がされているが、痒みでの報告は少ない。そこで、本研究により脊髄における痒み伝達に寄与する分子を検討し、その分子と痒み伝達経路における役割の解明を目指している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経系での痒みの基礎研究により、いろいろな分子の役割が明らかとされている。特に脊髄後角は感覚神経が入力する領域であり、脊髄後角に発現する分子のうち、痛みに寄与する分子以外の分子に着目して研究を進めた。具体的には、脊髄における痒み受容体として最も知られている受容体であるGRPR(ガストリン分泌ペプチド受容体)と、本研究で標的とするオーファンGPCRの一つであるGPR83である。これらの分子の関連性の検討により、多様な疾患により誘発する慢性掻痒症の解明につながる可能性が予想される。神経系における痒み伝達における分子の役割を明らかとすることが、新たな痒み改善薬の開発につながることが期待できる。
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