研究課題/領域番号 |
19K07875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
鈴木 幸一 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (20206478)
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研究分担者 |
山中 大介 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (10553266)
川島 晃 帝京大学, 医療技術学部, 研究員 (60624913)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 甲状腺 / サイログロブリン / 細胞内シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
甲状腺機能異常を示す症例の中には、バセドウ病や橋本病などの自己免疫機序や先天性の遺伝子異常、あるいはヨード摂取の多寡や薬剤の影響などが特定できない原因不明例も少なからず存在する。そのような中に、申請者等が発見した濾胞内に蓄積するサイログロブリンによる強力な濾胞機能の自己調節の異常が関与している可能性が考えられる。本研究では、サイログロブリンの作用機序を解明し、上記仮説を検証することを目的として検討を進める。
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研究成果の概要 |
甲状腺における最小機能単位である濾胞内に蓄積するホルモン前駆体サイログロブリンは、濃度依存性ネガティブフィードバック機構で濾胞ごとの機能状態をTSHの作用に拮抗して制御している。今回の検討により、Tgの作用機構はTSH受容体下流のシグナルを直接阻害するのでは無く、その他の経路を介してホルモン合成に必要な遺伝子の発現を制御していることを明らかにした。また、Tgは最近同定された新規ヨード輸送体SLC26A7の発現量および細胞膜局在を抑制することによって、濾胞ごとにおけるホルモン合成能を制御している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
甲状腺濾胞内に蓄積するサイログロブリンは、下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)の作用を強力に阻害する。本研究によって、その作用は予測されたTSH受容体下流のシグナルを直接阻害するのでは無く、未知の経路を介することが明らかとなった。Tg作用の異常は甲状腺機能異常に直結すると考えられることから、そのような異常の新たな診断法や治療法の開発に展開できることが期待された。
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