研究課題/領域番号 |
19K07895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
豊田 茂 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80332998)
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研究分担者 |
鄭 忠和 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (10163891)
小尾 正太郎 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (10734452)
井上 晃男 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (20168454)
安田 智洋 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (20549604)
中島 敏明 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (50227790)
有川 拓男 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90285817)
狩野 豊 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90293133)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 和温療法 / 高齢心不全 / 認知機能 / フレイル / 温熱刺激 / 脳血流 / 筋力 / 骨格筋芽細胞 / 分子機序 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化により慢性心不全患者・認知症が今後増加する。高齢心不全患者は安静、環境変化等により認知症状・筋力低下が容易に出現しやすい。そして認知障害・筋力低下が心不全の予後を悪化させ、介護度が高くなり自宅へ帰れず転院し病院を渡り歩く悪循環となっている。高齢心不全入院患者に対し、和温療法を入院早期から施行することで心機能および脳血流さらにフレイルを改善せしめ、認知症発症予防・筋力維持、さらには介護度改善による自宅退院により転院への悪循環を改善できる。さらにin vitroでの細胞レベル、in vivoでの実験的な筋萎縮モデルを用いて、温熱刺激による骨格筋に対する筋肥大効果の分子的機序の解明を試みる。
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研究成果の概要 |
高齢心不全患者に対し和温療法の効果を検討した。その結果認知機能の改善を認めた。筋力・身体機能については、左右膝伸展筋力、SPPBが有意に増加・改善した。SF36では、活力、日常役割機能(精神)、精神的側面が有意に改善した。基礎的検討では、温熱刺激が骨格筋に及ぼす効果を培養マウス骨格筋芽細胞を用いて検討した。速筋のマーカーであるMyh1、2、4と遅筋のマーカーであるMyh7、12、l3はいずれも増大した。また温熱刺激をラットに負荷すると筋重量と筋線維径の増大を認めた。 以上より高齢心不全患者における和温療法が認知機能の改善および筋力維持に有用であることが臨床的および基礎的な点から明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国は高齢化により慢性心不全患者・認知症患者が増加している。高齢心不全患者は安静、環境変化等により認知症状・筋力低下が容易に出現しやすい。そして認知障害・筋力低下が心不全の予後を悪化させ悪循環となっている。 本研究結果より、高齢心不全患者に対し和温療法を入院早期から施行することで認知症悪化予防効果、筋力維持効果が期待でき、悪循環を断ち切ることが期待される。
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