研究課題/領域番号 |
19K07908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
山本 武 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (70316181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 経口免疫療法 / 腸管粘膜免疫系 / 漢方薬 / 腸管粘膜免疫 / 葛根湯 / 制御性T細胞 / レチノイン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
未だ治療法が確立していない食物アレルギーを安全で治療効率が良く根本的に治癒するため、経口免疫療法(OIT)に葛根湯を併用する治療法を検討し、葛根湯の併用が脱感作誘導率を有意に上げることを明らかにしている。そこで本研究では、葛根湯併用OITによる耐性獲得の誘導を検討するとともに、詳細な治療機序を解明する。また、病態モデルの血液分析から、臨床応用可能な耐性獲得の誘導を評価する新たな血液バイオマーカーを見出すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
病態モデルを用いた食物アレルギーの治療の検討により、経口免疫療法に葛根湯を併用することが、脱感作率と耐性獲得率を向上することを明らかにした。さらに、その機序として、腸管への制御性T細胞の誘導や腸管粘膜型マスト細胞の活性抑制が関与することを明らかにした。また、葛根湯に関連した複数の成分の有効性を明らかにした。これらの結果により、食物アレルギーの治療において、経口免疫療法に葛根湯などの漢方薬を併用することの有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いまだ治療法が確立していない食物アレルギーに対して、臨床に則した病態モデルを用いて治療効果の検討を行い、臨床研究では利用できない腸管を用いた腸管粘膜免疫系での脱感作誘導や耐性獲得の治療機序の検討行い、葛根湯併用による耐性獲得率向上とその機序を明らかにした。また、メタボローム解析により治療効果を示す血液バイオマーカーの探索も行った。漢方薬は既に臨床現場で使われているため、漢方薬リポジショニングとして臨床に応用し易く、独自性のある新規治療法として実現できる可能性が高く、既存の経口免疫寛容の主な問題点の改善につながる食物アレルギーの治療として社会的ニーズに答えた波及効果の高い研究になったと考える。
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