研究課題/領域番号 |
19K07922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 学校法人文京学院 文京学院大学 |
研究代表者 |
飯島 史朗 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (30222798)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エクソソーム / ILー6 / IL-27 / 糖鎖 / シアル酸 / エクソソームタンパク / 骨融解 / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
多発性骨髄腫は、全身に様々な合併症が生じる。この合併症発症には、骨髄腫細胞から分泌されるエクソソームの関与が強く疑われるものの、そのメカニズムは不明である。エクソソームの機能を明らかにすることは、エクソソームを標的とした新規治療薬や新たなバイオマーカーの開発につながる。 本研究では、骨髄腫由来株化細胞を用い、分泌されたエクソソームが全身の標的細胞に取り込まれるメカニズム、および取り込まれた細胞におけるエクソソームの内包物の作用を明らかにするため、エクソソーム表面糖鎖、内包するタンパク、miRNA等を解析する。
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研究実績の概要 |
多発性骨髄腫(multiple myeloma; MM)の診断等には、侵襲性が高い検査が必要であることから、新たなバイオマーカーの開発が期待されている。本研究では、腫瘍の転移に関わるエクソソームおよび糖鎖をターゲットとしたMMの新たなバイオマーカー開発を試みている。 ヒト骨髄腫細胞株(RPMI8226)をMMの増悪因子IL-6または抑制因子IL-27で刺激し、刺激前後の培養上清から、超遠心法によりエクソソームを、アフィニテークロマトグラフィーによりM蛋白を回収した。エクソソームまたは細胞表面に結合している糖鎖、およびM蛋白結合糖鎖は、21種のレクチンを用いて、フローサイトメトリー法、レクチンブロット法により解析した。また、エクソソーム内包蛋白は2次元電気泳動法および質量分析法で解析した。 エクソソーム内包蛋白の2次元電気泳動法では、IL-6刺激により3つのスポット[スポットは、スポットA (pI 9.3, MW 50 kDa)、スポットB (pI 9.2, MW 42 kDa)、スポットC (pI 9.2, MW 34 kDa)]が増加した。これらのスポットを質量分析後MASCOT解析した結果、スポットAはATP synthase subunitα,mitochondria、スポットBはEF1A1 (Elongation factor1-α1)、スポットCはG3P (Glyceraldehyde 3-phosplate dehydrogenase)と同定し、これらの蛋白は、MMの増悪に関与し、MMの新たなマーカーとなり得ると予想した。また、糖鎖の解析では、IL-6刺激により、同じMM細胞から分泌されるエクソソームとM蛋白で変化した糖鎖が異なったことより、これらが異なるマーカーになる可能性を示唆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
エクソソームの糖鎖、内包蛋白を解析し、MMの病態解析を目標に行っており、IL-6刺激後の糖鎖、内包蛋白の解析についてはほぼ終了している。一方、IL-27の抑制作用により、刺激によって放出されるエクソソームが減少するため解析が遅れている。また、文献で報告されている方法を用いても、MM細胞から分泌されるエクソソームによる破骨細胞への分化ができず、骨病変に関する解析が進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に検討できなかったエクソソーム内包蛋白(IL-27刺激)の解析について2次元電気泳動法および質量分析法を用いた解析を進める。また文献を再現できていない、エクソソームによる破骨細胞への分化について、MM細胞の種類、刺激因子を変更し検討する。また、分化しなくても、破骨細胞の前駆細胞内にMM細胞から分化されたエクソソームが取り込まれているかを、エクソソームの糖鎖を改変しながら検討する。
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