研究課題/領域番号 |
19K07931
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
孫 輔卿 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任講師 (20625256)
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研究分担者 |
矢可部 満隆 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10747265)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アンドロゲン / 慢性炎症 / サルコペニア / アンドロゲン受容体 / 廃用性筋萎縮 / 筋分解 / 血管炎症 / 筋代謝 / 血管老化 / 性ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
アンドロゲンの低下によるサルコペニアの発症機序を筋炎症・老化への直接的な影響と全身を介する作用で解明することを目的とする。特にアンドロゲンの抗炎症作用に着目し、慢性炎症を軸とした骨格筋選択的な炎症誘導因子や炎症性細胞の同定とその役割を明らかにすることで、サルコペニア予防や治療、また運動やアンドロゲン補充の有効性を検討する治療戦略につなげることができると考えられる。
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研究成果の概要 |
加齢に伴うアンドロゲンの低下がサルコペニアの要因となる分子機序を解明することを本研究の目的とする。特に抗炎症作用に着目し、アンドロゲン低下による骨格筋での炎症惹起、主たる炎症性細胞や筋特異的な炎症経路の解明を試みた。その結果、精巣摘出およびワイヤー固定による筋委縮で、アンドロゲン受容体、筋分解因子や炎症性サイトカインの発現低下が認められた。また8週の運動を精巣摘出マウスで行った結果、アンドロゲン受容体の発現上昇とともに筋力と運動機能が有意に改善した。これらの結果からアンドロゲンはその受容体を介した抗炎症作用と関連して骨格筋の代謝および機能改善に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンドロゲンの抗炎症作用に基づくサルコペニアの予防および改善は老化基盤である慢性炎症に対するアンドロゲンの生理的作用を理解するうえでも重要である。また、サルコペニア病態における炎症因子の同定とその因子に対するアンドロゲン及びアンドロゲン受容体による制御機序を明らかにすることができれば、新たなサルコペニアの予防・治療薬として社会的に貢献できることが期待できる。
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