研究課題/領域番号 |
19K07937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
萩原 圭祐 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (60423183)
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研究分担者 |
梶本 勝文 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (30403067)
中田 英之 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (50730884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | メタゲノム / 腸内細菌叢 / サルコペニア / 牛車腎気丸 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会を迎え、介護・寝たきりの対策が社会問題となっている。我々は、牛車腎気丸が、Chikusetsusaponin VのTNF-α産生抑制作用を介し、抗サルコペニア効果を示すことを明らかにした。その化合物は、膜吸収が低いが、経口吸収されることから、牛車腎気丸は、腸内細菌叢を変化させ、有効成分の吸収率の改善、菌叢からの代謝産物の増加により、抗サルコペニア効果を示すと考えた。(1)メタゲノム解析による老化促進マウスの腸内細菌叢とサルコペニアとの検討 (2)フレイル検診におけるフレイル患者と健常者のサルコペニアと腸内細菌叢の検討を行い、フレイル・サルコペニアと腸内細菌叢との関連を探索する。
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研究成果の概要 |
牛車腎気丸は、マウスのタウリン抱合型の胆汁酸を増加し、活性成分であるタウロリトコール酸はC2C12細胞のAMPKαのリン酸化を増加させたが、CREB、SirT1、PGC-1αには効果不十分であった。奈良県三郷町の開発コホート(n = 433)で、The Japan Frailty Scale(JFS)(0-11点)を開発した。ロジスティック回帰分析で夜間頻尿、腰痛、冷え性、倦怠感、年齢を選択し、プレフレイルのカットオフ値は4点、感度86.9%、特異度53.3%を示した。 吹田市検証コホート(n = 276)でも同様であった。現在、JFSと333名の腸内細菌叢データの関連性を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、我々は、漢方の腎虚概念を基にした JFSを開発し、わずか5つの質問で、簡便にプレフレイル・フレイルの対象者を検出できるスクリーニングツールを開発できた。地域包括ケアでは、高齢者が可能な限り、住み慣れた地域で自立した生活を続けることができるよう包括的に確保することを目標としている。JFSを用いて、ハイリスク患者を簡便に拾い上げ、さらに現在検討中の腸内細菌叢データによりその精度を高めることが可能となる。さらに、状況に応じて牛車腎気丸による介入を行えば、地域包括ケアの理念を体現することが可能となると思われる。
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