研究課題/領域番号 |
19K07954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鵜沢 顕之 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10533317)
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研究分担者 |
桑原 聡 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70282481)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 重症筋無力症 / 新規治療 / B細胞 / 融合蛋白 / 動物モデル / 自己抗体 / 自己免疫疾患 / 病原性B細胞 / アセチルコリン受容体抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は重症筋無力症の新規治療薬候補として、標的抗原であるアセチルコリン受容体(AChR)構造にヒトIgG1のFc領域を結合させた融合蛋白であるAChR-Fcを開発し、主にin vitroの系で抗AChR抗体の中和活性、抗AChR抗体産生病原性B細胞の傷害活性を有することを明らかにした。AChR-Fcは病原性抗体・B細胞のみに作用することから有効性・安全性の両面から革新的治療となりうる。 本研究では、FACSを用いた自己抗体産生病原性B細胞検出方法の確立、動物モデルにおけるAChR-Fcの病原性B細胞傷害活性の証明、AChR-Fcの適切な投与量・回数の確立を明らかにし実用化へのステップを進める。
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研究成果の概要 |
本研究では重症筋無力症(MG)の新規治療薬として開発した融合蛋白AChR-Fcの生体内での作用を明らかにするため、MGの病原性B細胞の同定方法の確立を目指した。MGの動物モデル(EAMG)の脾細胞、骨髄細胞、リンパ節細胞を用いて、FACS、ELISPOTで病原性B細胞の発現を解析した。EAMGの脾細胞では病原性B細胞の割合が正常ラットより多く、リンパ節細胞でより顕著であった。またEAMGの骨髄細胞においては、IgG2b陽性の病原性B細胞のspot数が正常ラットより多く見られ、EAMGにおける病原性B細胞の検出ができた。今後、治療介入による病原性B細胞の変化の解析が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果をもとに、今後さらにデータを積み重ねることで、自己抗体産生病原性B細胞の同定方法を完全に確立できれば、患者の血液検体を用いたMG病勢のモニタリングにも応用できる可能性がある。また融合タンパクAChR-Fcが生体内で自己抗体産生病原性B細胞の傷害活性を生じていることを証明できる可能性があり、融合蛋白AChR-FcがMGの有望な新規治療法として臨床応用できることにつながりうる。さらにFc融合技術は他の自己免疫疾患の新規治療としても応用できる可能性があり、社会的意義は大きい。
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