研究課題/領域番号 |
19K07974
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 広島国際大学 (2020-2021) 広島大学 (2019) |
研究代表者 |
高橋 哲也 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (00435942)
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研究分担者 |
大古 善久 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (10304007)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドベータ / アミロイドβ / マクロピノサイトーシス / 脂質ラフト / プロテオグリカン / 低分子量GTPase / アミロイドβペプチド / エンドサイトーシス / タウ蛋白 / リン脂質 / ナノ粒子 / 細胞モデル |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病の脳では神経細胞内に特定のタンパク質(タウ蛋白)が、神経細胞外にはアミロイドβ蛋白がそれぞれ蓄積することが観察されており、いずれもアルツハイマー病発症に深く関与していると考えられている。申請者はアミロイドβ蛋白が神経細胞内に内在化して特定のリン脂質の密度の高い小胞群を誘導することによりタウ蛋白の凝集体を細胞内に形成するとの仮説を各種分子生物学的手法を駆使して検証し、アルツハイマー病型タウ蛋白凝集の細胞モデルを確立する。
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研究成果の概要 |
アルツハイマー病の原因物質の一つである細胞外のアミロイドβペプチド(Aβ)が細胞内に移行することによって細胞毒性を発揮すると仮定しその移行様式について解析を行った。Aβは主にそのオリゴマーが細胞膜におけるHSPG、脂質ラフトの存在下でRac1依存性のマクロピノサイトーシスにより細胞内に移行することが明らかになった。細胞内移行後のAβの輸送ルートを明らかにするためにAβで被覆された常磁性のナノ粒子を開発し解析中である。またマクロピノサイトーシスに伴って細胞内に誘導される小胞と同じ特性を持つ物質を、タウ蛋白を高発現する細胞に導入したところ凝集体様の構造物が多数電子顕微鏡にて観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病では細胞毒性を持つとされるアミロイドベータという物質が脳に蓄積します。元々この物質は細胞の外に発見されましたが、私達は細胞が特定の方法で能動的にアミロイドベータを細胞内に取り込むことを明らかにしました。つまり細胞内のアミロイドベータが細胞毒性を発揮している可能性が示されことになります。また細胞内に侵入したアミロイドベータが細胞内のどこに移動するのかを明らかにするためのナノ粒子を開発しました。これらの解析を通じてアミロイドベータ毒性の詳細を明らかにすることは、その毒性を低減する治療薬の開発の上で重要であると考えています。
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