研究課題/領域番号 |
19K07990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 帝京大学 (2020-2021) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
作石 かおり 帝京大学, 医学部, 教授 (70722685)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 濾胞性ヘルパーT細胞 / B細胞 / 遺伝子発現解析 / B細胞リンパ球 / T細胞リンパ球 / 疾患修飾薬 / T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
多発性硬化症 (MS) の病態機序は均一ではなく再発寛解型MS に対する多種多様の疾患修飾薬(DMT)が開発されているが、どの患者にどのタイミングでどのDMTを用いるのが効果的であるかについて指標となる病態機序を反映した疾患活動性マーカーは未だ存在しない.事前検討においてB細胞の活性化が治療抵抗性MSの病態に関与している可能性が示唆されたため、本研究ではMSの病態の主体がT細胞の異常であることに立ち返り、B細胞そのものでなく、近年飛躍的に理解が進んでいるT細胞介在性のB細胞活性化機序に焦点をあてて検討することで、病態のheterogeneityの一端を解明し、より的確な治療戦略を目指す.
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研究成果の概要 |
近年B細胞の活性化が多発性硬化症(MS)の病態活性化に関与していると考えられている。本研究ではB細胞を活性化する濾胞性ヘルパーT(Tfh)細胞が疾患活動性に関与すると考え、MS再発時の末梢血単核球からCXCR5陽性CD4陽性CD3細胞を分離して次世代シークエンサーを用いた網羅的な遺伝子発現解析を行った。今回の研究で健常者のそれと比較し、TGF-βシグナル伝達関連遺伝子の発現が亢進していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多発性硬化症(MS)の病態機序は均一でなく異質性が存在すると考えられている。治療法に対する反応性も異なり、免疫学的機序を反映した疾患活動性マーカーに基づいた治療アルゴリズムの構築が待たれる。本研究でB細胞の活性化機序の一端を担う濾胞性ヘルパーT細胞(Tfh)においてMS再発時にTGF-βシグナル伝達関連分子の遺伝子発現が亢進していることが明らかになり、Tfh細胞に発現している本分子がMSの一群の免疫学的機序を反映した疾患活動性並びに治療反応性マーカーとなる可能性が考えられ、今後MS治療アルゴリズム構築への貢献が期待される。
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