研究課題/領域番号 |
19K08005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
高堂 裕平 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部, 主幹研究員 (60593564)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 興奮抑制バランス / MRS / ポジトロン断層撮影 / タウオパチー / 認知症 / アストロサイト / 磁気共鳴スペクトロスコピー / アルツハイマー病 / ポジトロン断層撮像法 / 興奮・抑制バランス |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト認知症患者における興奮・抑制バランス(E/Iバランス)破綻と脳機能障害の関係を明らかにしていくことを意識しつつ,本研究では認知症タウ病態がE/Iバランスの破綻を引き起こすメカニズムを,タウ蓄積モデルマウスを用いて明らかにすることを目指す.E/Iバランスの破綻は認知症病態のみならず筋委縮性側索硬化症などの神経難病,統合失調症といった精神疾患等,多くの脳疾患への関与が想定されている.E/Iバランスを修飾する薬剤は抗てんかん薬をはじめ多数存在する.したがって,E/Iバランスと脳病態の関連が明らかになれば,種々の脳疾患においてドラッグリポジショニングも含めた治療法開発に大きな波及効果が見込まれる.
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研究成果の概要 |
本研究ではタウ蛋白蓄積型モデルマウス(rTg4510)におけるE/Iバランス破綻機構を明らかにすることで,認知症治療法開発の糸口を探ることを目的とした.2020年度に引き続きMRS, PET, 二光子イメージングでの病態評価を継続した。今回の検討では、タウ蛋白の蓄積が神経伝達物質の低下に寄与し、E/Iバランスに影響を及ぼしている可能性が示唆されたが、マウスの評価では、興奮性神経活動が亢進している状態は認めなかった。早期にはE/Iバランスの破綻が生じていることを我々は見出しているため(Shimojo et al. J Neurosci. 2020)、さらに早い時期での評価も重要と考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト認知症患者における興奮・抑制バランス(E/Iバランス)破綻と脳機能障害の関係を明らかにしていくことを狙い,本研究では認知症タウ病態がE/Iバランスの破綻を引き起こすメカニズムを,タウ蓄積モデルマウス(rTg4510)を用いて明らかにすることを目指した.E/Iバランスの破綻は,認知症病態のみならず種々の神経難病,統合失調症や自閉症といった精神疾患等,多くの脳疾患への関与が想定されている.E/Iバランスを修飾する薬剤は抗てんかん薬をはじめ多数存在するため、E/Iバランスと脳病態の関連が明らかになれば,種々の脳疾患においてドラッグリポジショニングも含めた治療法開発に大きな波及効果が見込まれる.
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