研究課題/領域番号 |
19K08006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
高橋 祐二 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 部長 (00372392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / ErbB4 / コンディショナルノックアウトマウス / 運動神経細胞死 / コンディショナルノックアウト / 運動ニューロン / 神経細胞死 / モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
ALSの原因遺伝子ERBB4の運動ニューロン(MN)特異的なノックアウトマウス(cKOマウス)を作製して、孤発性ALSの剖検組織に認められるErbB4の発現喪失がMN 変性を惹起するという仮説をin vivoで検証し、ALSの病態を再現するモデル動物を構築する。ChAT-CreERTマウスとErbb4flox/floxマウスの掛け合わせにより、タモキシフェン依存性cKOマウスを作製する。行動解析・神経生理学的解析・病理学的解析を行い、孤発性ALSのモデル動物としての妥当性を検証する。既知のALSの病態仮説における分子マーカーの挙動を解析するとともに、新規のMN変性関連分子の探索を行う。
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研究成果の概要 |
ErbB4は運動神経細胞の生存に必須であり、ErbB4の機能低下がALS共通の病態であるという仮説をin vivoで検証する為に、タモキシフェン依存性運動神経特異的コンディショナルノックアウトマウス(cKOマウス)を作製した。cKOマウスにおいては投与後5ヶ月後以降でクラスピングの出現を認めた。病理学的解析では、投与後3ヶ月目で脊髄前角運動神経細胞数の40%程度の減少を認めた。残存神経細胞はErbB4の染色性は保たれていた。ErbB4が成熟脊髄運動神経細胞の生存に必須であり、cKOマウスがALSの病態を再現したモデル動物であることを支持する成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ErbB4が運動神経細胞の生存に必須であることが明らかになり、ErbB4の機能低下性変異・ErbB4発現低下が運動神経細胞死の直接の原因になり得ることが示された。ALSの新たな病態機構の解明という学術的意義と共に、根本治療の開発に向けた創薬シーズ候補分子の同定という社会的意義も有すると考えられる。
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