研究課題/領域番号 |
19K08016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
栗山 健一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 部長 (00415580)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 不眠症 / 身体症状症 / 疼痛性障害 / 大脳白質病変 |
研究開始時の研究の概要 |
不眠症は「不眠に対する恐怖」と「生理的過覚醒」が病態の中核をなす症候群であるが、一部の患者は眠れているにもかかわらず「全く眠れてない」という「睡眠状態誤認」を呈する。「睡眠状態誤認」は、「獏とした健康障害への不安」を基に生じる認知構造として身体症状症と共通した特徴を示し、加齢に伴い増強する疾患共通の治療抵抗因子であると推測される。特に、大脳灰白皮質の萎縮性病変および脳微小血管障害を背景とした大脳白質病変が、この認知構造に関与している可能性が推測される。本研究は、上記病態関連性および、身体愁訴、疼痛症状との関連を検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
慢性不眠症患者46名の大脳深部白質病変容積を算出し、不眠重症度との相関を求めたところ、有意な相関関係を認めた。不眠症患者のうち、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を併存しているものを分けて解析したところ、不眠症群(r= 0.425,p=0.038)およびOSA併存群(p=0.024、LogLGA:r= 0.537,p=0.022)の両群で有意な正の相関を認め、併存群の方が相関関係がより強く示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不眠症の病態に大脳深部白質病変の影響は強く、白質病変の主たる原因である虚血性変化のリスク因子(OSA等)を有する場合、不眠症の器質基盤が強化されることが推察された。不眠症の発症・増悪を防止するには、虚血性変化を促進し得る疾患の発症・増悪を予防する医学的介入の重要性が示唆された。
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