研究課題/領域番号 |
19K08093
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 弘前大学 (2021-2022) 東京大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
尾崎 翔 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (60615326)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 画像再構成 / 深層学習 / CT / 画像誘導放射線治療 / 深層ニューラルネット / 画像変換 / モダリティ変換 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、深層学習を用いた超解像技術は飛躍的に進歩している。一方で、情報が不足した疎な投影データからの画像再構成は、これまで逐次近似法がよく用いられて研究されてきた。深層学習による超解像技術はビックデータからの情報によって、不足した情報を補い画質を改善させる方法であるのに対して、逐次近似法は人間の知識によって情報を補い画質を改善させる。本研究課題では、ビックデータに基づく深層学習と人間の知識に基づく逐次近似法を相補的に組み合わせることによって、まったく新しい画像再構成法を開発する。さらにこのハイブリッド画像再構成法を画像誘導放射線治療に応用することによって、より高い精度の放射線治療を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、逐次近似画像再構成法と深層学習を組み合わせた新しい画像再構成法を開発し、その手法を画像誘導放射線治療(IGRT)で用いられている位置照合用CTの画質改善に適用した。GeneratorとDiscriminatorを構成する深層ニューラルネットの事前学習のため、CycleGNAを使ったMega-voltage CT(MVCT)の画質改善を行なった。構造保存を課すための制約条件を導入し、変形を抑制した画質改善が可能となった。さらに、逐次近似画像再構成法にGeneratorを組み込んだハイブリッド画像再構成法を開発してMVCTの画質改善を行い、改善された画像の画質は既存手法を上回った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MVCTやCone-beam CTなどの位置照合用CTは、高精度の画像誘導放射線治療を行う上で必須の装置である。しかしながら一般にこれらのCTの画質は低くく、これは治療の精度に関わる問題である。本研究で開発した深層学習モデルやハイブリッド画像再構成法は、位置照合用CTの画質を大幅に改善した。この成果は、画像誘導放射線治療の際の位置照合の精度を高め、より高精度の放射線治療を実現できると期待される。
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