研究課題/領域番号 |
19K08162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
冨士原 将之 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (90388827)
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研究分担者 |
鈴木 公美 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60750932)
上紺屋 憲彦 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00185985)
山門 亨一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20263022)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 頭頸部癌 / 放射線治療 / 嚥下機能温存 / 舌圧 / 口腔内金属 / 舌圧低下 / 舌運動機能 / 嚥下障害 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部癌に対する放射線治療においては、急性粘膜障害が発生する。また、金属が存在する場合には粘膜炎などの障害が増強する可能性がある。我々は、先行研究において金属近傍や金属周囲の線量が三次元治療計画装置では正しく評価できていないことを確認した。 本研究では、実際の頭頸部癌患者を対象として、急性期障害の評価では歯科金属および口腔粘膜障害の関係を評価し、晩期障害の評価では治療前後の舌機能を評価することで、基礎実験によって解明できた金属の線量分布への影響が臨床結果に関連しているのかを解明し、安全な放射線治療の確立をめざす。
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研究成果の概要 |
放射線治療を行う頭頸部癌患者を対象として、放射線治療後の晩期障害である嚥下障害の原因として舌運動機能障害の可能性に着目し、舌運動機能障害の頻度と要因について解析を行った。 2019年11月~2023年9月にかけて91例の患者を登録した。全例でSIB-VMATを用い、総線量70Gy/59.4Gy/54Gy/を行った。 2023年11月に登録した症例のうち50例を対象に解析を行った結果、40%の症例で放射線治療前と比較して10%以上の舌圧低下を認めた。舌圧低下に至る線量因子については、舌の40Gyと50Gy以上の照射を受ける体積割合、および平均線量が舌圧低下症例において有意に高い傾向がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、頭頸部癌に対する根治的化学放射線治療後の晩期有害事象の一つである嚥下障害の要因を解析する研究である。今回は、嚥下の第一相を担う舌機能について着目し、舌圧低下の頻度やその要因を解析するものである。 本研究の結果により、放射線治療後の嚥下機能を回避できる可能性が高まり、頭頸部癌において形態的かつ機能的に喉頭温存できる根治治療としての放射線治療を確立することができるため学術的・社会的意義は大きいと考える。
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