研究課題/領域番号 |
19K08261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
鈴木 光幸 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90449059)
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研究分担者 |
三原田 賢一 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特別招聘教授 (40455366)
中野 聡 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70826453)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 新生児呼吸窮迫症候群 / オキシステロール / 胆汁酸 / 肺サーファクタント / 呼吸窮迫症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはCyp27a1ホモ欠損母体から出生した仔体では、重度の呼吸障害を呈することを発見した。これらの仔体は経胎盤的な27-Hydroxycholesterol(27-HC)とcholestanoic acid(CA)の供給が欠乏している。「特定の脂質欠乏が新生児呼吸窮迫症候群の原因となる」と仮説を立てた。本研究では27-HCやCAが胎児肺発生に及ぼす影響を検討することで、新生児呼吸窮迫症候群の発症機序の一端解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
妊娠期の母体環境変化が直接・間接的に胎児に大きな影響を及ぼす事は広く理解されているが、具体的に胎児の発生に寄与する因子は未知の部分が多い。Cyp27a1ホモ欠損母体マウスから出生した仔体は仔体自身の遺伝子型に関わらず、出生後すぐに呼吸窮迫症候群により死亡することが判明した。逆に胎仔がホモ欠損個体であっても、母体がヘテロ欠損であれば死亡する仔体はなかった。また、ホモ欠損雄個体の精子とホモ欠損雌個体の卵子を使って人工授精したCyp27a1ホモ欠損受精卵を仮親マウスの子宮に移植したところ、健康な新生仔が得られたため、この異常は母体環境に起因するものであると結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新生児呼吸窮迫症候群の分子メカニズム解明のため、27-Hydroxycholesterol(27-HC)が肺発生に及ぼす影響を独自の交配モデルを用いて解明することを目的とする。(1) (27-HC欠乏が新生児呼吸窮迫症候群の原因となるという報告はこれまでになく、病態生理を解析する上で非常な有用な動物モデルになり得る。また、肺形成に関わる新規転写因子やコード遺伝子などの探索から肺形成メカニズムの一端が解明できれば、(2)肺サーファクタント分泌異常や脂質トランスポーター異常による先天性肺胞蛋白症など、これまで根本的治療が存在しない難治性肺疾患に対する治療アプローチが発見できる可能性がある。
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