研究課題/領域番号 |
19K08280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
津田 雅之 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (90406182)
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研究分担者 |
都留 英美 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (70380318)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 臍帯血 / ミクログリア / 脳性麻痺 / ケモカイン |
研究開始時の研究の概要 |
脳性麻痺による新規治療法として、臍帯血移植治療が行われている。この治療法をより効果的なものとするためにも、そのメカニズムを分子・細胞レベルで解明する基礎的な研究が必要になる。申請者らは、脳性麻痺モデルマウスを用いた実験で、臍帯血移植により内在性神経幹細胞が賦活化していることを明らかにした。さらに、ミクログリアの関与を示唆するデータも得られた。本研究では、脳損傷の改善おける「臍帯血細胞」、「神経幹/前駆細胞」、「ミクログリア」の三者の関連性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
脳性麻痺に対する治療として、自己臍帯血細胞の移植がなされている。我々は、これまで移植臍帯血細胞が内在性の神経幹/前駆細胞を活性化することを見出しているが、移植した臍帯血細胞が、脳の細胞とどのように相互作用し、機能回復させているのかは明らかにされていない。本研究では、中枢神経系グリア細胞の一つで、免疫細胞として働くミクログリアに着目し、脳損傷改善におけるその役割を調べることにした。 脳性麻痺モデルマウスに臍帯血細胞を投与すると、神経保護性のミクログリアが増加することが分かった。さらに、増加したミクログリアが分泌するケモカインを見出し、神経幹/前駆細胞の遊走や増殖、分化に関与している可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳性麻痺モデルマウスを用いた実験により、臍帯血投与によって増加したミクログリアが液性因子を分泌し、内在性の神経幹/前駆細胞の遊走や増殖に関与していることを見出した。臍帯血による脳性麻痺治癒おける脳内ミクログリアの役割を示し、治癒メカニズムの一端を明らかにすることができた。この成果は、より効果の高い脳性麻痺治療法の開発や、液性因子を用いた創薬などにつながる可能性を示した。さらには、脳性麻痺以外の様々な脳疾患を対象とした臍帯血移植治療にも広がっていくと考えられる。
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