研究課題/領域番号 |
19K08379
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
川島 麗 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (70392389)
|
研究分担者 |
鎌田 弥生 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (00410035)
高橋 美帆 同志社大学, 生命医科学部, 助教 (00446569)
藤田 朋恵 獨協医科大学, 医学部, 教授 (20296510)
市川 尊文 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30245378)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | アミノ酸 / アミノ酸トランスポーター / 粘膜 / 炎症 / LAT / 抗癌剤 / 必須アミノ酸 / 消化管粘膜 / サイトカイン / 炎症マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
腸管粘膜の傷害機序は様々で、主要疾患的または二次的な側面を持つことから、安定的な治療法がないのが現状である。そこで、腸の基本的機能である栄養素(特にアミノ酸)吸収に立ち返り、炎症との関連性に焦点を当てる。アミノ酸供給を生体にとって意味あるものにするには、腸管からの最初の取り込み効率が重要であると考え、アミノ酸そのものではなくアミノ酸取り込みゲートを研究対象ととする。本研究では特に、消化管粘膜に発現するアミノ酸トランスポーターに着目し、抗癌剤副作用を背景とした腸炎での病態依存的な役割を解明する。
|
研究成果の概要 |
LATは、必須アミノ酸を含む広範で非選択的なアミノ酸を輸送することから、栄養吸収にとって重要な消化管トランスポーターと考えられる。そこで、抗癌剤起因性腸管粘膜傷害での局所的炎症においてLATの役割を明らかにすることを目的とした。5-FU投与により、パイエル板数および浸潤細胞数の増加に加え、炎症性サイトカイン産生を伴う免疫応答の亢進が示唆された。また、小腸組織でのLAT1発現は5-FU投与後に有意に増加し、LAT2発現は低下するといった相反する結果が得られた。LAT1発現が炎症性サイトカイン発現に伴って上昇することから、LAT1が消化管炎症マーカーとなる可能性があることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌治療の一つとして抗癌剤が広く使用されるようになった昨今、抗癌剤の副作用として腸管粘膜傷害で苦しむ患者が増加し、その対策が急務となっている。本研究で明らかになったLAT1の局所上昇は細胞内外へのアミノ酸輸送を行うアミノ酸トランスポーターは様々な癌との相関を意味するものであり、腫瘍細胞に必須アミノ酸を供給する主要なトランスポーターという観点からも、LAT1の新たな腫瘍マーカーとしての可能性が期待される。
|