研究課題/領域番号 |
19K08431
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
須藤 研太郎 千葉県がんセンター(研究所), 消化器内科, 主任医長 (60400884)
|
研究分担者 |
横井 左奈 千葉県がんセンター(研究所), 遺伝子診断部, 部長 (30372452)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 膵癌 / 全エクソンシーケンス / mutational signature / EUS-FNA / 次世代シーケンサー / 変異シグネチャー |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌の中にはDNA相同組換え修復異常(HRD)を有するサブグループ(10~35%)があり、こうした腫瘍ではFOLFIRINOXなどのプラチナレジメンやPARP阻害剤の有効性が報告される。HRDには種々の遺伝子変異、エピジェネティクスが関連し、遺伝子パネル検査での同定には限界がある。近年、HRDを有する腫瘍は特有の塩基変異パターン(シグネチャー3、BRCAシグネチャー)を示すことが報告される。本研究では超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)によって得られた膵癌組織を用い全エクソンシーケンスを行い、HRD関連遺伝子変異およびBRCAシグネチャーの有無と治療効果を検討し、個別化モデルを構築する。
|
研究成果の概要 |
切除不能膵癌を対象として、超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)による膵癌生検検体を用い、全エクソンシーケンスおよび変異シグネチャー解析を行った。KRASを含む膵癌関連遺伝子の検出頻度は既報と遜色なく、EUS-FNA検体を用いた解析は十分評価可能と考えられた。16例の予備的検討ではプラチナ含有レジメン(mFOLFIRINOX)の有効性と相同組み換え修復欠損(HRD)と関係するシグネチャー3(COSMIC V2)の関連性は明確とは言えない結果であったが、今後アーカイブデータも加え検討を進める。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切除不能膵癌において、治療前に効果を推定できるような腫瘍のゲノム情報を得ることは臨床的に重要な課題である。本研究ではEUS-FNAによる膵癌生検検体を用い、全エクソンシーケンス、変異シグネチャー解析、さらに臨床データと統合した検討を行った。これまでこうした報告は少なく、本研究の学術的意義は大きい。また、本研究を通じ、腫瘍ゲノム情報と関連する臨床データを集積しているが、膵癌治療の個別化モデルの確立に向け貴重な基盤データとなりうる。
|