研究課題/領域番号 |
19K08442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
桝屋 正浩 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30281083)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 単球 / マクロファージ / CX3CR1 / 大腸炎関連大腸癌 / AOM/DSS / 大腸癌 / 大腸腫瘍 / monocyte / fibrocyte / colon cancer |
研究開始時の研究の概要 |
CX3CR1GFP/+骨髄キメラマウスでは、CX3CR1の機能を有する造血細胞がGFP陽性細胞としてフローサイトメトリーや蛍光免疫組織染色で容易に同定できる。CX3CR1GFP/GFP骨髄キメラマウスではCX3CR1の機能が完全に喪失するので、この両骨髄キメラマウスにAOM/DSS傷害を与えて比較検討することで、(a)マクロファージ、線維細胞などの骨髄由来単球系細胞の変化、(b)Th1/Th17/TregなどのTリンパ球亜群の変化を大腸腫瘍と非腫瘍部で解析できるとともに、(c)CX3CR1の機能喪失により、AOM/DSS傷害に伴う大腸線維化や腫瘍形成が減弱するのか増強するのかを明らかにできる。
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研究成果の概要 |
CX3CR1 wild type (WT)および欠損マウスの骨髄細胞を放射線照射マウスに移植して骨髄キメラマウスを作成し、移植8週後からAOM/DSSによる傷害を3サイクル繰り返した。AOM投与開始から20週時点で、欠損キメラマウスはWTキメラマウスに比し、(1) 大腸腫瘤の数が少なく、(2) 大腸組織中のCX3CR1highマクロファージ数とTnfa, Il1b, Tgfb遺伝子発現が低く、(3) 血漿TNF-α、IL-1β、TGF-βも少なかった。CX3CR1highマクロファージは炎症下において炎症性及び非炎症性サイトカインを産生し、大腸腫瘤形成に関与している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性腸疾患患者の診療で重要な課題は、慢性炎症による大腸癌の発症・進展である。骨髄由来の単球から派生するM2マクロファージなどの免疫を負に調節する細胞は癌発症・進展に関与すると考えられている。がん治療の場では免疫チェックポイント阻害剤による細胞傷害性T細胞の抗腫瘍効果増強が注目されているが、我々はケモカインCX3CL1による単球の炎症部位への動員と炎症部位で分化したマクロファージからの炎症性及び抗炎症性サイトカイン産生を制御することが大腸炎関連大腸癌の発症を抑制することを明らかにした。このことは炎症性腸疾患患者の大腸癌発症予防法開発に繋がると期待される。
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