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大腸がん組織内での概日周期多様性とその治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K08454
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関関西医科大学

研究代表者

松浦 徹  関西医科大学, 医学部, 講師 (60415297)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード概日周期 / がん / 幹細胞 / 細胞周期 / 時計遺伝子 / がん幹細胞 / 抗がん剤治療 / クロマチン / 時計 / 大腸がん
研究開始時の研究の概要

申請者は先行研究によりがん幹細胞と分化したがん細胞とでは概日周期の頑健性が異なることを発見した。このことからがん組織中には多様な概日周期を示す細胞集団が存在することが示唆される。本研究ではマウスの大腸がん組織の経時的な採取・一細胞リアルタイムPCR解析を行うことで、がん組織内のがん幹細胞・分化細胞、周辺の正常細胞について概日周期の多様性を調べ、細胞周期の日周期変動・細胞の分化・がんの悪性度との関りを研究する。加えて概日周期の人為コントロールによるがんの抑制や、がん組織内の細胞周期の日周期変動を利用した治療戦略のための基礎研究を行う。

研究成果の概要

ヒト大腸癌とヒト骨肉腫細胞を用いた研究により、幹細胞性が高い細胞は、概日周期が弱いことを発見した。また通常の細胞では概日周期により細胞周期が制御されているが、幹細胞性の高い細胞では逆に細胞周期によって概日周期が制御されていることを示唆する結果をクロマチン免疫沈降と細胞周期阻害剤による実験によって得ることができた。更に正常細胞では化学療法薬投与により、細胞障害を受けやすい時間帯が存在するが、癌幹細胞ではないことから、正常細胞に対して影響の少ないタイミングで化学療法を行うことで、体細胞への副作用を抑え、がん幹細胞へは効果の高い治療を行うように応用することが可能と考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

がんに対する化学療法では様々な副作用が予後不良につながることが広く知られている。これは化学療法薬が細胞分裂を行う細胞をターゲットとすることで、がん細胞のみならず体内の正常幹・プロジェニター細胞にも細胞毒性を発揮することに起因すると考えられている。体細胞の分裂は一般的に夜間に起こることが知られているが、報告者らの研究ではがん幹細胞の細胞分裂は一日中起こっている。そのことから体内での半減期の短い化学療法薬(5-FU)などを、体細胞の分裂しない日中に投与することで、体細胞への副作用を抑え、がん幹細胞へは効果の高い治療を行うように応用することが可能と考えられる。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Ontogeny and function of the circadian clock in intestinal organoids.2022

    • 著者名/発表者名
      Rosselot AE, Park M, Kim M, Matsu-ura T, Wu G, Flores DE, Subramanian KR, Broda TR, McCauley HA, Hawkins JA, Chetal K, Salomonis N, Shroyer NF, Helmrath MA, Wells JM, Hogenesch JB, Moore SR, Hong CI
    • 雑誌名

      EMBO J

      巻: 41 号: 2

    • DOI

      10.15252/embj.2020106973

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] An integrated microfluidic bubble pocket for long-term perfused three-dimensional intestine-ona- chip model2021

    • 著者名/発表者名
      Lee KK, Matsu-ura T, Rosselot AE, Broda TR, Wells JM, Hong CI
    • 雑誌名

      Biomicofluidics

      巻: 15 号: 1 ページ: 14110-14110

    • DOI

      10.1063/5.0036527

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Inositol 1,4,5-Trisphosphate Receptor Type 3 Regulates Neuronal Growth Cone Sensitivity to Guidance Signals2020

    • 著者名/発表者名
      Chan C, Ooashi N, Akiyama H, Fukuda T, Inoue M, Matsu-Ura T, Shimogori T, Mikoshiba K, Kamiguchi H
    • 雑誌名

      iScience

      巻: 23 号: 3 ページ: 100963-100963

    • DOI

      10.1016/j.isci.2020.100963

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] シングルセルRNAシークエンスによるマウス上皮細胞での概日周期の不均一性及び細胞種類の時間依存的変異の解析2021

    • 著者名/発表者名
      松浦 徹
    • 学会等名
      第28回日本時間生物学会学術大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] A new metabolic pathway of phosphoinositides2020

    • 著者名/発表者名
      松浦 徹
    • 学会等名
      分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Dual-FRET imaging of IP3 and Ca2+ revealed Ca2+-induced IP3 production maintains long lasting Ca2+ oscillations in fertilized mouse eggs2019

    • 著者名/発表者名
      Matsu-Ura T, Shirakawa H, Suzuki KGN, Miyamoto A, Sugiura K, Michikawa T, Kusumi A, Mikoshiba K
    • 学会等名
      日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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