研究課題/領域番号 |
19K08475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
滝川 康裕 岩手医科大学, 医学部, 教授 (50254751)
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研究分担者 |
鈴木 悠地 岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (00779332)
柿坂 啓介 岩手医科大学, 医学部, 講師 (40583563)
王 挺 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 特任講師 (70416171)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 急性肝不全 / 肝再生 / サイトカイン / 肝再生不全 / 細胆管反応 / 血管内皮細胞増殖因子 / 類洞内皮 |
研究開始時の研究の概要 |
正常な肝臓は旺盛な再生能力を持つにもかかわらず,重篤な障害のある肝臓は再生力が不十分でそのために救命できない場合が多くあります.応募者はこれまで急性肝不全の内科的救命率向上のため,血液浄化により肝の至適再生環境を達成することを最終目的として,臨床的に人工肝補助機器の開発を行う一方で,基礎的に肝前駆細胞の増殖機序の研究を行ってきました.その結果を踏まえて本研究では,生体内のIL-8という物質を中心にして、血液浄化の標的分子の探索を行い、臨床的に達成可能な肝細胞の至適増殖環境を明らかにします.
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研究成果の概要 |
急性肝不全は血液浄化療法や肝臓移植など多大な医療・経済資源が投じられるが、内科的救命率は未だに30%程度と低く、最大の原因は肝再生不全にある。当該研究は、血液浄化療法で肝再生環境を整えて内科救命率を向上させるために、再生不全の原因物質とその機序を突き止めることを目的として立案された。臨床的・基礎的研究の結果、IL-8に代表される炎症物質が肝細胞の増殖、分化を妨げていることが判明した。さらに、再生不全の特徴である細胆管反応という現象とVEGFを介した血管新生に強く依存していることも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当該研究の結果、急性肝不全における肝再生不全を克服するための治療標的物質がIL-8をはじめとした炎症性サイトカインであることが明らかになった。一方で、肝細胞脱落に対する防御反応と考えられている細胆管反応を血管新生が強く支えていることが判明した。当該研究の成果は、肝再生妨害因子の同定のみならず再生促進機構の一部を解明したことから、肝再生不全克服のための臨床的な方向性と標的を示したと言える。
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