研究課題/領域番号 |
19K08500
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
高村 祥子 (赤司祥子) 愛知医科大学, 医学部, 教授 (00325599)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | MD-1(Ly86) / RP105(CD180) / LDL / B cell / MD-1(Ly86) / RP105(CD180) / MD-1 / RP105 / 高脂肪食 / コレステロール |
研究開始時の研究の概要 |
組織内の脂質の過剰蓄積が細胞の機能障害や細胞死を引き起こす『脂肪毒性』という概念が提唱され、脂質の蓄積が疾患に及ぼす影響について多くの研究が行われている。しかし実際に脂質の蓄積がどのようにエネルギー代謝や生活習慣病に影響するのか、その分子メカニズムは未解明な点も多く、さらなる解析が望まれる。本研究では脂質会合タンパクを基軸にその脂質濃度への影響や動脈硬化における役割解明を目的とする。この研究が脂肪毒性による疾患発症のメカニズム解明につながり、新しい高脂血症患者治療や抗動脈硬化療法に結びつく可能性が期待される。
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研究成果の概要 |
高脂肪食負荷での動脈硬化発症におけるMD-1 の影響を探るため、動脈硬化を発症しやすいLDL受容体欠失マウスを用いて二重欠失マウスおよびMD-1ヘテロ/LDL受容体欠失マウスを作製した。動脈硬化への影響は明らかにできなかったが、体重差も両者で大きな差はないものの二重欠失マウスのほうが血清コレステロール、中性脂肪や血清脂質が有意に上昇した。また予想外に肝臓にB細胞主体のリンパ球浸潤を認めこれも二重欠失マウスでより多く認め、これらのマウスでは浸潤無しのマウスよりも血清脂質量が高かった。以上よりMD-1 欠失が高脂肪食負荷による脂質蓄積傾向を高め、肝臓へのリンパ球浸潤をきたしたと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
われわれは今回予想外に肝臓でB細胞主体のリンパ球浸潤を認め、特に二重欠失マウスで多く認めることを見出した。肥満度は変わらないものの血清コレステロール値や中性脂肪などの高値も二重欠失マウスのほうで統計的に有意に高くなることから、予想とは反対にMD-1 欠失が肥満傾向を強め、ひいてはB細胞浸潤など免疫応答へ影響した可能性が考えられる。肥満がB細胞性リンパ腫のリスクファクターであったり、脂質を下げる薬が脂質代謝を制御してB細胞性リンパ腫を抑制した、という以前の報告があることから、MD-1と脂質代謝の関係を探ることは、今後肥満解消やひいてはリンパ腫発症機構の新たな解明につながる可能性があると思われる。
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