研究課題/領域番号 |
19K08579
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
中森 史朗 三重大学, 医学系研究科, 講師 (10632359)
|
研究分担者 |
伊藤 正明 三重大学, 医学系研究科, 学長 (00223181)
吉田 恭子 (今中恭子) 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00242967)
土肥 薫 三重大学, 医学系研究科, 教授 (50422837)
佐久間 肇 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60205797)
水野 聡朗 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (60378411)
藤本 直紀 三重大学, 医学系研究科, 講師 (80718289)
小川 朋子 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (90362334)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 薬剤性心筋障害 / 心筋組織性状 / 早期診断 / 画像診断 / バイオマーカー / 薬剤性心筋炎 / 薬剤性心筋症 / 心臓MRI / 心筋組織性状評価 |
研究開始時の研究の概要 |
乳がん術後補助化学療法の進歩は、劇的な乳がん再発率、死亡率の減少をもたらした。一方で、多くの生存患者において、抗がん剤による心毒性が懸念され、発見・治療の遅れが予後悪化に関連するため、心筋傷害を早期に発見し直ちに治療導入することが極めて重要である。申請者らは、①動物実験モデルを用い、病理組織学的所見と対比して、潜在性薬剤性心筋症の機序を解明し、早期心筋傷害に対する新たな心臓MRIバイオマーカーの有用性を検討する。②乳がん患者群において、薬剤性心筋症早期診断における心臓MRIバイオマーカーの有用性を、心エコー、血漿・血清学的バイオマーカーと比較検討する。
|
研究成果の概要 |
大型実験動物を用いて、化学療法群にはドキソルビシン(1.5-2.0 mg/kg)を3週毎に計4回静脈内投与を行い、治療前、アンスラサイクリン1回投与後、2回投与後、3回投与後、4回投与後の計5回にわたり心臓MRI撮像を施行した。未発症群と比較すると、薬剤性心筋症発症群では第6週および9週目で心筋組織性状指標の上昇を認め、第12週目では統計学的な有意差を認めた。しかし、個体間での信号強度のばらつき、経時測定データの重なりを認め、反復測定分散分析では両群間の経時的変化に差異は認められなかった。これらのバイオマーカーを臨床応用するためには、より精度の高い評価法が必要であると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のガイドラインでは、心エコーによる左室機能評価ががん治療関連心筋障害のモニタリングとして推奨されている。本研究では、MRIによる心筋組織性状評価に着目し、新たな早期診断マーカーとしての検証を行ったが、心エコーによる左室機能評価より有用である可能性は示唆されるものの、統計学的に有意差はみられなかった。これらのバイオマーカーを臨床応用するためには、より精度の高い評価法、および技術開発が必要である。
|