研究課題/領域番号 |
19K08671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀田 晶子 東京大学, 医学部附属病院, 届出診療員 (20534895)
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研究分担者 |
中村 元信 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40459524)
佐藤 信彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80572552)
山崎 修 帝京大学, 医学部, 講師 (80757229)
鈴木 正志 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究医 (90595662)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | SGLT2 / ミネラルコルチコイド / 近位尿細管 / ナトリウム輸送 / 高血圧 / 糖尿病 / 慢性腎臓病 / アルドステロン / アルドステロン受容体 / SGLT2阻害薬 / インスリン / 腎障害 / 鉱質コルチコイド |
研究開始時の研究の概要 |
新しい糖尿病治療薬SGLT2阻害薬は、腎近位尿細管でグルコースとナトリウムの再吸収を抑制する薬であり、大規模臨床試験で心血管イベント抑制作用や腎保護作用が認められ、注目されている。しかしその効果発現の機序については不明な点も多く残っている。SGLT2を介したインスリンによる情報伝達はミネラルコルチコイド受容体依存性の高血圧発症に深く関与することが示唆されており、一方で近位尿細管ナトリウム再吸収のマスターレギュレーターはWNK/OSR1が担うことが考えられている。この研究では、SGLT2の降圧作用の機序を明らかにするとともに、ミネラルコルチコイド受容体による近位尿細管障害の詳細も明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では近年脚光を浴びるSGLT2阻害薬とミネラルコルチコイド受容体拮抗薬が近位尿細管のNa輸送体NHE3およびNBCe1の輸送活性の調節にどのように関与するかを解析した。アルドステロン腎障害モデルラットにおいて近位尿細管のNa輸送活性が亢進すること、および通常ラットにおいてSGLT2阻害薬がアルドステロンによるNa輸送活性亢進を抑制することが確認された。また、近位尿細管での体液貯留機序において重要なPPARγの内因性シグナルについて解析し、酸化LDL代謝産物azPCが関与することを認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本および世界、特に先進国や一部発展途上国において健康上の重要な脅威となる高血圧および慢性腎臓病の発症・進展機序の解明につながることが期待される。また、現在脚光を浴びる一部の治療薬の作用機序の解明につながる発見がなされたことにより、今後の治療薬の開発、疾患治療において重要なポイントを明らかにしたことは、今後の高血圧、慢性腎臓病の発症・進展の予防、さらにはこれらの疾患のend stageとしての心血管イベントや腎廃絶といった生命予後に関わる病態の予防にもつながるものである。
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