研究課題/領域番号 |
19K08756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
鎌田 弥生 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (00410035)
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研究分担者 |
高森 建二 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (40053144)
冨永 光俊 順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (50468592)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | セマフォリン3A / 表皮角化細胞 / アトピー性皮膚炎 / かゆみ / 表皮バリア / セマフォリン / 表皮内神経線維 / 三次元培養表皮モデル / 発現制御 / 皮膚バリア / 皮膚バリア機能 / 遺伝子発現 / 痒み |
研究開始時の研究の概要 |
アトピー性皮膚炎 (AD) 病変部の表皮はセマフォリン3A (Sema3A) の産生が減少することで表皮内に神経線維が増生し、既存薬が奏功しない強い痒みを引き起こす。先行研究ではADモデルマウスに対するSema3A補充療法の有効性が示唆されたが、臨床応用には問題点も多い。 本研究の目的は、ヒトAD病変部におけるSema3Aの発現変動機序を解明し、Sema3Aの発現量を正常化することで、ADの痒みに対する新しい治療法を開発することである。本研究目的を達成するために、AD病変部の表皮角化細胞を模倣したAD-HEK単層培養系及び三次元皮膚モデル培養系を構築、最終的にSema3Aの発現誘導法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究は、アトピー性皮膚炎(AD)類似表皮角化細胞及び三次元培養表皮モデルを確立し、セマフォリン(Sema)3Aの発現変動機序を解明することを目的とした。その結果、正常ヒト表皮角化細胞におけるSema3Aの発現はTh2サイトカインによって増加すること、FLGノックダウンはSema3Aの発現を減少させ、上記サイトカインの作用も消失させること、三次元培養表皮モデルの角層バリア破壊実験ではバリア破壊後、一過性にSema3Aの発現減少が認められることが明らかとなった。以上の結果より、AD病変部におけるSema3Aの発現減少は、炎症よりも、表皮バリア機能低下の影響を強く受けることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究より、セマフォリン(Sema)3Aはアトピー性皮膚炎(AD)病態の鍵分子の一つであると考えられている。本研究では、AD病変部におけるSema3Aの発現減少要因には炎症よりも表皮バリア機能異常が関与することを明らかにした。本研究成果はSema3Aタンパク質軟膏に代わるSema3A発現調節剤の開発を加速させ、将来的にADの難治性かゆみに苦しむ国民のQuality of lifeの向上につながることが期待される。
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