研究課題/領域番号 |
19K08761
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
|
研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
山本 剛伸 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50379799)
|
研究分担者 |
林 宏明 川崎医科大学, 医学部, 講師 (60388965)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 単純疱疹ウイルス / デスモソーム / デスモグレイン / ケラチノサイト / 単純ヘルペスウイルス / マウス / 小水疱 / デスモグレイン3 / エクリン汗腺 / C57BL/6Jマウス / 重層扁平上皮 / 脊髄後根神経節 / HSV / ケラチン / zosteriform / 単純疱疹 / 動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
口唇ヘルペスや性器ヘルペスを代表とする単純疱疹は単純ヘルペスウイルス(HSV)が表皮に感染し、皮膚に水疱を形成することを特徴とする疾患であるが、そのメカニズムは解明されていない。 単純疱疹で惹起される皮膚局所の病態を解析し、HSVが表皮に与える影響を検討する。特に表皮細胞間接着分子がHSV感染に伴う細胞間接触伝播、細胞融合に重要な役割を果たしていると考えられるため、この部分に重点を置いて解析する。 本研究の成果は、小水疱形成メカニズムの解明、さらに新規治療薬の開発、疾患予防の可能性につながるものである。
|
研究成果の概要 |
皮膚表皮に単純ヘルペスウイルス(HSV)が感染すると、感染細胞間の接着蛋白、細胞骨格を構成する蛋白の発現分布に変化を生じ、形態が大きく変わり、最終的に小水疱が形成される。これは隣接する表皮細胞に感染拡大を阻止しようとする宿主の防御反応と考えることができる。一方、炎症性サイトカイン(インターロイキン6など)は、HSV感染に伴いウイルスを排除するために産生されるが、ウイルス複製を亢進させ、感染症の増悪をきたしやすくする側面ももつ。表皮細胞間接着蛋白であるデスモソームの構成蛋白であるデスモグレイン3は表皮細胞間感染拡大に重要な役割を果たしており、皮膚症状の増悪に関与する。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単純ヘルペスウイルス感染に対する過剰な免疫防御反応は、かえって感染症の増悪をきたすことが想定されるため、重症感染症の時には、抗ウイルス薬とともに、抗インターロイキン6抗体製剤の併用などにより、早期の症状改善が得られる可能性がある。抗デスモグレイン3に対する自己抗体が誘導される尋常性天疱瘡は、単純ヘルペスウイルス感染が発症の引き金になっていることが想定される。今後の解析で、難病である尋常性天疱瘡の発症予防が確立できる可能性がある。
|