研究課題/領域番号 |
19K08816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山之内 純 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (10423451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 血小板減少症 / 血栓性素因 / GPR25 / 血小板減少 |
研究開始時の研究の概要 |
先天性血小板減少症は様々な遺伝子異常によって引き起こされる疾患であるが、その約半数は原因遺伝子が不明である。常染色体優性遺伝形式をとっている先天性血小板減少症の一家系を見出した。その家系では血小板減少患者に動静脈血栓症が多発していたため、本家系の原因遺伝子は血小板減少と血栓性素因の両病態に関連していると考え、次世代シークエンス解析を行い、G protein-coupled receptor gene (GPR) 25遺伝子に変異を見出した。この候補遺伝子の解析により、新たな血小板減少症の病態が解明できるとともに血栓形成の新たな機構が明らかにできることが期待される。
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研究成果の概要 |
先天性血小板減少症は様々な遺伝子異常によって引き起こされる疾患であるが、その約半数は原因遺伝子が不明である。私は、常染色体優性遺伝形式をとっている先天性血小板減少症の一家系を見出した。その家系では血小板減少患者に動静脈血栓症が多発していたため、本家系の原因遺伝子は血小板減少と血栓性素因の両病態に関連していると考え、次世代シークエンス解析を行い、GPR25遺伝子に変異を見出した。。患者血小板は凝集が亢進していた。リガンド結合能、血小板p-selectinの発現は、やや亢進しているのみであった。そこで、GPR25遺伝子ノックアウトマウスを作製し、このマウスの表現系を形態学的に詳細に観察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回発見した家系は動静脈血栓症が多発している点が特徴であり、このような病態を伴った先天性血小板減少症家系の報告はない。本家系のGPR25遺伝子変異が血小板減少と血栓性素因を関連づける原因になっているのではないかと推測しており、新たな先天性血小板減少症として独立した疾患概念を確立することができる。原因不明の先天性血小板減少症の患者はITPと診断されていることが多いが、新たな血小板減少症の遺伝子診断が可能になれば、ITPと診断されている患者の中から別の単一疾患を分離できることになり、必要ないITPとしての治療(免疫抑制剤やトロンボポエチン受容体作動薬など)を避けることができるようになると考える。
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