研究課題/領域番号 |
19K08839
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中村 信元 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任准教授 (10511321)
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研究分担者 |
村上 圭史 川崎医療福祉大学, 医療技術学部 臨床栄養学科, 教授 (10335804)
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (70189801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Fusobacterium nucleatum / secretory IgA / 発熱性好中球減少症 / Fusobacterium |
研究開始時の研究の概要 |
がんの発症や化学療法における口腔内細菌叢の役割は十分には明らかになっていない。我々はFusobacterium nucleatumが発熱性好中球減少症の発症に寄与することを見いだした。本研究では、Fusobacterium nucleatumに着目し、化学療法や造血幹細胞移植時の全身性感染症やGVHDなどの炎症惹起、血管内皮障害、がん微小環境等に対する影響の実態を明らかにするとともに、Fusobacteriumを定量する簡便な測定系の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
基礎的検討として、口腔内上皮細胞株TR146にmelphalanなどの抗癌剤を添加するとROSの産生が亢進するがFusobacterium nucleatum(Fuso)を加えるとさらに亢進した。血液培養ボトルからのFusoのPCRでの検出や、血清や唾液中の抗Fuso抗体をELISA法での検出を試みたが感度や非特異反応などにより困難だった。臨床的検討として患者での唾液と舌苔を採取したところ、唾液中IgAが低い、舌苔中のFusoが多い、舌苔の真菌叢の多様性の低さなどが化学療法後のFN発生と関連する傾向がみられた。今後の臨床検査や治療応用のために抗Fusoモノクローナル抗体を作成中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Fusobacterium nucleatumは口腔内の嫌気性菌の一種として知られ、歯周病や大腸がんに関与している。しかし、全身化学療法によるそれらの細菌の影響などはほとんど検討されていない。Fusobacteriumの検出のための基礎検討や患者での口腔内環境と発熱性好中球減少症との関連を調査した。今後の治療応用を視野に入れた抗Fusobacterium抗体の作成などを行っており、今後の歯周病や大腸がん、がん化学療法の支持療法の進歩に対して意義ある研究と考える。
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