研究課題/領域番号 |
19K08860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
田所 優子 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (00447343)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 幹細胞 / 自己複製 / 造血幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
食生活の異常は肥満や生活習慣病などの原因となるが、造血幹細胞に対する影響については十分理解されていない。申請者は最近、高脂肪食摂取による腸内細菌叢の変化が造血幹細胞の自己複製能調節機構を破綻させることを見出した。本研究では食餌によって変化する腸内細菌由来代謝産物による造血幹細胞の恒常性維持機構について解明することを目的とする。目的達成のために、食餌の違いにより変化する腸内細菌由来代謝産物の造血幹細胞に及ぼす影響と分子メカニズム、および、加齢に伴う造血幹細胞障害への関与を明らかにする。本研究により食餌および代謝産物による幹細胞機能の調節が可能となることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では食餌によって変化する腸内細菌由来代謝産物による造血幹細胞の恒常性維持機構について解明することを目的として、高脂肪食および繊維食により変動する腸内細菌由来代謝物の探索と造血幹細胞への影響の解析を行った。その結果、高脂肪食で変動する代謝物に造血幹細胞の機能抑制に作用するものが存在することを見出した。さらに、高繊維食による腸内細菌の変化で変動する代謝物の中に、造血幹細胞の未分化性維持に作用するものが存在することを明らかにした。本研究により、食餌により変化する腸内細菌由来代謝産物による造血幹細胞の恒常性維持機構の解明を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食生活の異常は肥満や生活習慣病などの原因となるが、造血幹細胞に対する影響については十分理解されていない。本研究成果においては、食餌による腸内細菌由来代謝産物の変化が造血幹細胞の機能制御に影響することを見出した点において学術的重要性がある。このような代謝物の機能は種を超えて共通性を示すことが考えられることから、本研究成果は幹細胞機能の制御機構を理解する上で重要な知見である。造血異常は白血病発症や様々な加齢性疾患の発症にも関わることから、食生活と造血異常に起因する疾患との関係を考える上で本研究成果の社会的意義は大きいと考えられる。
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