研究課題/領域番号 |
19K08889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
花岡 洋成 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90453547)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / silent lupus nephritis / Fibroblast growth factor / silent lupus 腎炎 |
研究開始時の研究の概要 |
2000年から2018年まで当院で診断された検尿異常のない全SLE患者を腎機能悪化の有無で2群に層別化しFGF-23の受容体構成タンパクであるα-Klotho およびFGF23を測定・比較する。さらに末梢血単核球を単離しフローサイトメトリーで細胞表面マーカー(HLA-DR, CD11, CD123, CD19, CD20, CD38, CD27, CD138)を評価し、FGF23値の値との関係を明らかにする。これらの解析で腎機能悪化と独立して関連するリスク因子を同定する。このリスク因子保有者におけるLupus腎炎の診断率を腎生検によって示す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は検尿異常のない全身性エリテマトーデス(SLE)患者において血清Fibroblast Growth Factor-23(FGF-23)値と腎予後の関係を明らかにすることである。当院に通院するSLE患者109名を対象に検尿異常の有無で全患者を2群に分類し、累積腎機能悪化率・尿バイオマーカー・FGF23を測定し比較した。疾患活動性(SLEDAI)は検尿異常がある群の方が高かった(p=0.02)。また尿バイオマーカーは差はなかった。一方2群間の累積腎機能悪化率に差はなく(p=0.32)、血清FGF23値は検尿異常を有する群で高い傾向があったが統計的に差はなかった(p=0.11)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
検尿異常の乏しいSLE患者の長期腎予後に関する報告は少なく、関係する因子についても希少である。本研究は検尿異常の有無では長期腎予後に差はないことを示し、かつFGF-23の値も差がないことを示した。尿細管間質病変の進展にFGF-23が寄与することから同因子の存在が、SLE患者の腎予後と関係している可能性が示された。社会的意義としても今後の腎予後を推定する補助因子として FGF-23が候補因子となれば腎生検などの侵襲性の高い検査をする患者を同定することができるため有益である。
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