研究課題/領域番号 |
19K08897
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
|
研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
吉田 侑矢 摂南大学, 薬学部, 講師 (50581435)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | フィンゴリモド / 免疫寛容 / 寛解 / interleukin-10 / 骨髄由来免疫抑制細胞 / IL-10 / FTY720 |
研究開始時の研究の概要 |
FTY720と病因抗原の併用療法による免疫寛容誘導機構の解明を目的に、本併用治療で増加する抑制系細胞のIL-10高産生性T細胞および骨髄由来免疫抑制細胞(myeloid-derived suppressor cells; MDSC)を特徴付ける分子を同定し、それら細胞の機能解析および病因T細胞との相互作用を明らかとする。また、FTY720と病因抗原の併用治療による免疫寛容誘導の一般性について、他の自己免疫疾患のモデル動物を用いて明らかとする。
|
研究成果の概要 |
フィンゴリモド(FTY720)と病因抗原の併用療法で増加する免疫抑制系の細胞を同定し、その特性を調べた。GITR+CD25-CD4+T細胞の中でもIL-10発現が極めて高いCD44+CD62L-CD122+CD130-CD279+細胞が増加していた。本細胞は、IFN-γおよびIL-4発現も高くエフェクター活性を有していたが、GITR+CD25-CD4+T細胞集団全体としては液性因子によりT細胞増殖に対して抑制的に働いた。また、T細胞増殖抑制能が高いCD11c-CD369+CD11b+Gr-1+細胞の割合も増加していた。これら抑制能力の高い細胞の誘導により免疫寛容を構築していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチに対して、長期的に寛解状態が維持できる治療戦略の開発が求められている。即ち、再燃の原因となる病因リンパ球が活性化しないような体内環境を根付かせることが理想的である。これまでの研究で、FTY720と病因抗原の併用治療が、その事象を実現し得ることを見いだしつつあった。本申請課題では、本併用治療がその効果を発揮する上で重要な細胞集団のより詳細な特性に関する知見を集積できた。本研究成果は、効果的な免疫寛容の誘導戦略の構築につながる重要な知見であると考えられる。
|