研究課題/領域番号 |
19K08902
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
金子 和光 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (00334095)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 樹状細胞 / ホスファターゼ / Shp-1 / 2型糖尿病 / Shp1 / 自己免疫疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
樹状細胞はT細胞の活性化や自然免疫応答に重要な細胞である。樹状細胞の機能解析を目的として、樹状細胞特異的にチロシン脱リン酸化酵素Shp-1を欠損する遺伝子改変マウスShp-1 CKOを作成した。Shp-1 CKOは樹状細胞が活性化し、高齢になると自己免疫疾患を発症する。本研究課題では、Shp-1 CKOに高脂肪食を給餌して、ヒトの2型糖尿病のマウスモデルを作成する。肥満に伴う耐糖能障害においては、免疫細胞の機能障害が報告されているので、Shp-1 CKOにみられる内分泌代謝の変化を免疫異常の観点から解析する。本研究を遂行することで、2型糖尿病における樹状細胞やT細胞などの関与が明らかになる。
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研究成果の概要 |
2型糖尿病(T2D)の病態形成には免疫異常が強く関与することが知られている。本研究課題においては、樹状細胞(Dendritic Cell:DC)における細胞質型チロシン脱リン酸化酵素Shp-1のT2Dへの関与を明らかにすることを目的に研究を行った。その結果、DC特異的にShp-1を欠損するコンディショナルノックアウトマウス(Shp-1 CKO)は、高脂肪食を負荷しても耐糖能障害の程度が軽く、糖脂質代謝に関するデータ異常も軽度であった。Shp-1 CKOが高脂肪食の負荷に対して抵抗性を示す機序としては、抗炎症性サイトカインであるIL-10の産生亢進や、脾臓での糖の消費が亢進することが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CD11cを発現するDCやマクロファージにおいてShp-1を欠損させると、高脂肪食を負荷しても耐糖能の悪化が少ないことがコンディショナルノックアウトマウスの解析から明らかになった。今回の解析を通じて、CD11cを発現する細胞のShp-1を標的とした治療法が直ちに開発できる可能性は少ないと思われたが、IL-10をターゲットにする治療法の開発を探索するなど、本研究課題を通じてT2Dの病態解明や治療法の開発における端緒が得られた。
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