研究課題/領域番号 |
19K08964
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 名城大学 (2021) 東京薬科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
輪島 丈明 名城大学, 薬学部, 准教授 (00516669)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | β溶血性レンサ球菌 / 3次元皮膚組織モデル / SDSE / 侵襲性レンサ球菌感染症 / G群レンサ球菌 / レンサ球菌 / 侵襲性感染症 / 3次元培養 / 皮膚組織モデル |
研究開始時の研究の概要 |
Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis (SDSE) による重症侵襲性感染症の発症メカニズムには不明な点が多い。本菌は、ヒトにのみ感染症を起こすため、実験動物を用いた適切な実験系がないという問題点がある。そこで、本研究は、疫学解析により同定された高病原性クローンを3次元培養したヒト皮膚組織に感染させ、SDSEの侵襲性機構を解析することを目的としている。侵襲性は、形態学的ならびにサイトカイン産生性で評価し、網羅的RNAseq解析により、侵襲性関連因子を探索する。そして、欠損株の作成や臨床分離株のスクリーニングにより、侵襲性感染症関連因子の同定を行う。
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研究成果の概要 |
Streptococcus dysgalactiae subsp equisimilis (SDSE)の劇症型感染症発症メカニズムは不明な点が多い。その要因の一つとして、適切な感染実験系がないことが挙げられる。そこで、本研究は3次元ヒト皮膚組織モデルを用いて、感染実験系の構築を試みた。まず、皮膚モデルに脂肪細胞を添加しモデルの改良を行った。このモデルに侵襲性感染症由来株を感染させたところ、上皮の破壊や組織の障害が認められた。また、一部の株では組織上にバイオフィルム様構造が形成されることを見出した。このバイオフィルム形成が抗菌薬感受性試験と治療効果の乖離に関与している可能性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ヒトの培養細胞を用いた3次元皮膚組織モデルを用いて、Streptococcus dysgalactiae subsp equisimilis (SDSE)感染実験系の構築を行った。その結果、本モデルはSDSEによる皮膚障害と組織の損傷を表すことが示された。このモデルを使用すれば、in vitroでSDSEの病態を再現できると考えられ、今後SDSEの詳細な侵襲性メカニズムの解明が期待される。
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