研究課題/領域番号 |
19K08978
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
喜多 俊文 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (10746572)
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研究分担者 |
前田 法一 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (30506308)
西澤 均 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20379259)
藤島 裕也 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10779789)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アディポネクチン / エクソソーム / 間葉系幹細胞 / β細胞増殖 / 心不全 / カドヘリン / 糖尿病 / 癌免疫療法 / 幹細胞 / セラミド |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪由来分泌因子アディポネクチンが細胞膜アンカー型受容体T-カドヘリンを介して、エクソソームと呼ばれる細胞外微粒子の生合成・分泌を促進することを見出した。本申請では、①アディポネクチンのエクソソーム産生促進を介する臓器保護機序を解明し、②T-カドヘリンの制御機構、及び血中遊離T-カドヘリンの病態生理学的意義を解明する。また、③これらの幹細胞機能における役割を明らかにする。
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研究成果の概要 |
アディポネクチンは脂肪から分泌される善玉タンパクで、様々な生活習慣病から私たちを守っている因子です。これまでアディポRという受容体が作用を担っていると考えられてきましたが、実はT-カドヘリンという特別な膜タンパクに結合して、細胞の中に入り、エクソソームという粒子を産生させることで機能していることがわかってきました。この働きは幹細胞治療にも重要で、重症心不全や癌の免疫療法で起こってくるような1型糖尿病の治療に応用できる可能性があります。また、T-カドヘリンは細胞から遊離して血中にもあり、糖尿病のような状態で増加して、膵臓のインスリン産生細胞の増殖を助ける働きがあることもわかってきました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂肪から産生される善玉タンパクであるアディポネクチンの働き方を正しく理解することで、再生医療の中でも重要な幹細胞医療にも応用できる方法が見つかってきました。アディポネクチンは肥満で減少してしまうので、肥満は生活習慣病のもとになるだけでなく、幹細胞移植治療の効果も弱らせてしまう恐れがあります。幹細胞治療法は重症心不全に加えて、癌の免疫療法で稀に起こる1型糖尿病にも効果を発揮する可能性を見出しました。また、私たちの発見で、インスリン産生細胞が増えるメカニズムの理解が深まりました。インスリン産生細胞を増やすことが出来れば、多くの糖尿病患者の根本的な治療法につながります。
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