研究課題/領域番号 |
19K08998
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
卯木 智 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (20378483)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖鎖修飾 / 腸管 / SGLT1 / 腸管上皮 / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
腸管は神経系を介して中枢や肝臓と臓器間ネットワークを形成して代謝調節を行っていることや、腸内細菌がエネルギー産生、肥満、代謝調整に関与していることが明らかになり、大きな注目を浴びている。 本研究は、腸におけるO-GlcNAc修飾の生理的役割を明らかにすることにより、腸上皮の機能低下が、全身の代謝へどのような影響があるか、さらには、糖尿病におけるO-GlcNAc修飾の変化、腸管機能が変化しているかを明らかにする。さらには、O-GlcNAc修飾を調節することにより、腸管機能を改善できる可能性を追求する。
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研究成果の概要 |
腸管上皮におけるO-GlcNAc修飾が栄養素の吸収や糖代謝に与える影響を明らかにするため、腸管上皮細胞特異的Ogt遺伝子欠損マウスを作製し、表現型を検討した。また腸内分泌細胞(STC-1細胞)で、糖輸送担体の発現を検討した。Ogt-VKOは低体重、血糖低下をきたし、経口ブドウ糖負荷試験にて血糖上昇が抑制された。機序として小腸でSGLT1発現が低下していることを見しだした。さらに、STC-1細胞において、O-GlcNAc修飾の増減させることで、SGLT1発現量がKOマウスの結果と同様に変化した。O-GlcNAc修飾は腸管において糖質の吸収に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化管を介した糖吸収が、全身の代謝に関わるという点で画期的である。O-GlcNAc修飾は腸管内の糖質を感知することで、PKA-CREBを介してSGLT1の発現を調整しており、O-GlcNAc修飾を介したグルコース吸収の抑制は肥満、糖尿病の新しい治療法につながる可能性があると考えられた。
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