研究課題/領域番号 |
19K09029
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
井形 元維 熊本大学, 病院, 助教 (40599099)
|
研究分担者 |
荒木 栄一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (10253733)
本島 寛之 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任准教授 (40398201)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 動脈硬化症 / CRTC / CREB / CRTC2 / 動脈硬化 |
研究開始時の研究の概要 |
AngⅡやTNFα等の動脈硬化惹起因子がCREBを活性化することが報告されている。GLP-1受容体作動薬は抗動脈硬化的に作用することが指摘されているが、この一部はcAMP-CREB経路を介した作用である。つまりCREBは動脈化促進と抑制のどちらにも働く可能性がある。マウスを用いてCREBのco-factorであるCRTCの組織別発現パターンを解析し、CRTCが血管組織において強く発現していることを確認した。そこで血管組織においてCREBの転写活性調節におけるCRTCの役割を明らかにすることで、動脈硬化症におけるCREBの位置づけを明らかにすることができるのではないかと考えている。
|
研究成果の概要 |
CREB coactivatorであるCRTCの動脈硬化症への役割を検討した。血管平滑筋細胞においてForskolinはCRTC2を活性化、血清刺激による増殖・遊走を抑制した。CREB標的遺伝子であり、血管新生促進因子であるCYR61に注目した。ForskolinはSIK2を介しCRTC2依存的にCYR61発現を抑制した。CRTC2はCREB非依存的にCYR61の発現を抑制、さらにForskolin非存在下でもCYR61の発現を抑制した。CRTC2はCREB co-activatorとして遺伝子発現を活性化するのみでなく、CREB非依存的に遺伝子発現を抑制する作用を有することが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全世界における肥満、メタボリックシンドローム人口の増加は動脈硬化性疾患の発症の増加につながる。動脈硬化症発症・進展の機序を解明することは人類の健康寿命延長に大きく寄与することが想定される。これまで転写因子CREBの動脈硬化症における役割は明らかでなく、動脈硬化進展、動脈硬化抑制の両者への関与が報告されていた。今回の研究ではCREBの共役因子として知られるCRTCの動脈硬化症への関与と、そのCREB非依存的な作用を明らかにし、動脈硬化症におけるCREBの相反する作用を説明できる可能性をもたらした。
|