研究課題/領域番号 |
19K09031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
田中 智洋 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (20402894)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 肥満症 / マイクログリア / 視床下部 / 炎症 / ニューロン |
研究開始時の研究の概要 |
神経組織における炎症(Neuroinflammation)は多発性硬化症などの難治性神経疾患だけでなく、認知症やADHDなど幅広い神経機能障害の基盤病態として重要であることが明らかとなってきた。視床下部は経口摂取された栄養素そのものや、末梢の栄養状態を脳に伝達するホルモンの作用により、食欲や基礎代謝を調節するエネルギー代謝の中枢であり、視床下部における炎症が肥満や肥満に伴う代謝異常の原因であることが明らかとなりつつある。本研究では、われわれが網羅的遺伝子発現解析から独自に同定したセリンプロテアーゼ阻害分子SerpinA3の機能解析を通して肥満症発症の原因としての視床下部炎症の分子病態に迫る。
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研究成果の概要 |
視床下部における炎症(Hypothalamic inflammation)は、視床下部が本来担う、栄養素そのものや、末梢の栄養状態を脳に伝達するホルモンの作用による食欲・基礎代謝調節の恒常性の破綻をもたらすことにより、肥満や肥満に伴う代謝異常の原因となることが明らかとなりつつある。本研究では、われわれが網羅的オミクス解析から独自に同定した生化学的、分子遺伝学的標的分子が、肥満症発症プロセスにおいて示す分子動態と病態形成における機能的意義を、肥満症モデルマウスおよび視床下部機能を模倣する培養細胞系を用いて解析し、ニューロン・マイクログリア間相互作用の変容の詳細と重要性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満は数多くの生活習慣病の上流病態であるが、有効な治療法は限られている。最近の研究により、食欲や基礎代謝の中枢である視床下部においてマイクログリアが増加し、ニューロンの機能を変化させる「視床下部炎症」が、肥満の発症に重要な役割を果たすことが分かってきた。本研究では、これまで十分に理解されてこなかった視床下部炎症の分子病態の詳細を明らかにし、治療標的候補分子の提唱を行った。
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