研究課題/領域番号 |
19K09081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
麻賀 創太 杏林大学, 医学部, 講師 (00327529)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 乳癌 / トリプルネガティブ / HMG-CoA レダクターゼ / 薬剤耐性 / 新規治療開発 / HMG-CoAレダクターゼ / 予後因子 / 治療開発 / トリプルネガティブ乳癌 / スタチン |
研究開始時の研究の概要 |
われわれの先行研究においてホルモンレセプター陰性かつHER2陰性のトリプルネガティブ乳癌(TNBC)に関連する遺伝子としてHMG-CoAレダクターゼ(HMGCR)が同定された。本研究ではin vitroおよびin vivo実験系を用いて、以下に示す3つの柱を達成させる。1)TNBCの予後とHMGCRの関連性を明らかとする。2)TNBCにおいてHMGCRが薬剤耐性に影響することを明らかとする。3)HMGCRの制御を介した乳癌の新規治療法を開発する。
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研究成果の概要 |
HMG-CoAレダクターゼ(HMGCR)に対する特異的抗体を用いた免疫染色法により、乳癌組織におけるHMGCR発現レベルとその症例の予後との関連について検討した。その結果、HMGCRはすべての症例において弱~強発現がみられたが、発現強度と予後との間に有意な関係は見いだせなかった。 次に我々は共培養系を用いて実験で、活性化マクロファージと共培養したTNBC細胞株(MDA-MB468)において薬剤耐性の獲得がみられることを明らかとした。また、このTNBC細胞株におけるHMGCRの発現レベルは、非活性化マクロファージと共培養した細胞株と比較して有意に高く、HMGCRの薬剤耐性への関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は予後不良かつ難治性とされる、ホルモン感受性陰性かつHER2陰性のいわゆる「トリプルネガティブ」乳癌(TNBC)に対する新規治療開発を目指した研究である。本研究ではTNBCの組織においてHMGCRの発現が認められることを明らかにし、加えて、TNBC細胞株における薬剤耐性にHMGCRが関与する可能性について指摘した。本研究の成果は、今後のTNBCに対する新規治療開発の重要な一歩であり、将来的に多くのTNBC患者の予後改善につながることが期待される。
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