研究課題/領域番号 |
19K09126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
太田 正之 大分大学, グローカル感染症研究センター, 教授 (80271104)
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研究分担者 |
遠藤 裕一 大分大学, 医学部, 講師 (20468010)
猪股 雅史 大分大学, 医学部, 教授 (60315330)
中沼 寛明 大分大学, 医学部, 客員研究員 (60837459)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 肥満外科手術 / メタボリックサージェリー / スリーブバイパス術 / スリーブ状胃切除術 / バイパス手術 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満外科手術は世界で広く行われるようになっている。その主な術式は腹腔鏡下スリーブ状胃切除術であるが、わが国で開発された腹腔鏡下スリーブバイパス術は糖尿病により高い効果を示している。しかし、スリーブ状胃切除術に十二指腸空腸バイパス術を加える上乗せ効果のメカニズムについては現在までほぼ明らかにされていない。われわれは以前より、ラットモデルを用いて肥満外科手術の基礎的研究を行ってきた。本研究はラットスリーブバイパスモデルを作成し、消化管ホルモンや視床下部摂食中枢の変化についてスリーブ状胃切除術に十二指腸空腸バイパス術を加える意義を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
今後わが国でメタボリックサージェリーとして普及することが予想されるスリーブバイパス術(SG-DJB)の研究を行った。ラットSG-DJBモデルとスリーブ状胃切除術(SG)モデル、コントロール群を作成し比較した。血中グレリンはコントロール群に比較し両手術群で低下し、GLP-1とPYYは手術群で上昇した。視床下部のNPYのmRNAの発現はSG-DJB群でコントロール群に比較し低下し、ObRbのmRNAの発現はSG-DJB群で他の2群に比較し増加していた。SG-DJBは消化管ホルモンを変化させ、SGに比較しより視床下部摂食中枢に変化をもたらす可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国では2014年4月腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(SG)が保険収載され、2018年4月に腹腔鏡下スリーブバイパス術(SG-DJB)が先進医療として承認されている。またわが国のデータでも重症の糖尿病患者に対してはSGよりもSG-DJBの方が糖尿病の改善効果は高いことが示されている。今回の検討では動物実験レベルではあるが、SGに十二指腸空腸バイパス術を加えることで摂食抑制効果の上乗せ効果があることが明らかになり、さらにそのメカニズムとしてグレリンの低下やGLP-1やPYYの上昇が関与していることが示された。本研究結果により、今後さらにSG-DJBの普及がわが国で進むことが期待される。
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