研究課題/領域番号 |
19K09152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
田中 肖吾 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員研究員 (50382114)
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研究分担者 |
新川 寛二 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00554932)
森岡 与明 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (30382154)
久保 正二 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員教授 (80221224)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肥満 / 肝がん / 肥満治療 / 肝切除 / 再発 / 肝癌 / 腸内フローラ / 腸管バリア機構 / 肝発癌 / 腸内細菌 / 食事療法 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満に伴う腸内細菌叢(フローラ)の変化や腸管バリア機能の破綻が肝発癌へどのように関与するのか、その役割を解明する。その後、臨床試験で肥満症例に対し肥満治療を行い、治療後の腸内フローラ、腸管壁バリア機構、肝機能、脂肪肝、線維化の評価を非肥満症例と比較検討し、1年の経過観察での癌再発の状況について検討する。そして肥満症例と非肥満症例の糞便を脂肪肝炎から肝癌を発癌するモデルマウスに移植して発癌状況を評価し、肥満治療+運動療法による発癌抑制効果を検討する。
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研究成果の概要 |
肝癌に対し肝切除後、肥満症例に対する肥満治療もしくは非肥満症例に対する標準的な食生活を指導する臨床試験を行ったところ、癌再発に差が認められなかった(P=0.806)。また臨床試験以前の肥満症例と比較して晩期再発(多中心性発生)は改善傾向が認められた(P=0.471)。肥満治療での腸内フローラの変化が癌再発抑制に働いたのかを解明するために無菌マウスに肥満治療前後の糞便を移植し肝発癌に差が認められるかを試みたが、肝発癌誘導中に全身状態悪化でSacrificeした。肥満治療は肥満肝癌術後再発を抑制されることが示唆されたが肥満治療による腸内フローラの変化が誘因であるかまでは解明できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝発癌を抑えるには背景肝疾患の制御が重要であるが、肥満を背景とした肝がんに対する発がん抑制に関してはこれまで明らかではない。今回肥満治療を行うことで腸内フローラの組成は非肥満症例と差がなくなった。また肥満治療群と非肥満群で癌再発に差は認められず、臨床試験を行う以前の肥満症例と比較して、背景肝からの再発を示唆する3年以降の無再発生存率が良好であったことは、肥満治療が肝発癌抑制に有効であることが示唆されたと考えられ、今後の肝がんの治療に寄与すると考えられた。肥満による腸内フローラの破綻が肥満治療により改善して肝発癌が抑制されたかについては解明できなかった。
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