研究課題/領域番号 |
19K09205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
羽井佐 実 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70322229)
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研究分担者 |
猶本 良夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00237190)
深澤 拓也 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (20379845)
山辻 知樹 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40379730)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 食道癌 / オルガノイド / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌や大腸癌に対する分子標的治療が、臨床において欠かせないモダリティとなる一方で、食道癌における標的薬開発は遅滞しており、新規治療法の開発が求められる。この中で我々は、食道・肺扁平上皮癌におけるSOX2およびΔNP63を抑制することで抗腫瘍効果を誘導できることを明らかにした。これらはともに幹細胞性の維持に関わる遺伝子でもある。また現在、我々は食道癌からのオルガノイド作製と長期培養に成功している。 本研究において、患者由来食道癌オルガノイドに対し、ゲノム編集で幹細胞性を制御し、誘導される抗腫瘍効果と抗癌剤感受性の変化を解析することで、新しい標的治療開発のための基礎検討を行う。
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研究成果の概要 |
近年、食道癌の系統維持型癌遺伝子であるSOX2は癌幹細胞性の維持に必要であることが明らかになった。上記癌遺伝子SOX2に対するCRISPR interference (CRISPRi)は単独で食道扁平上皮癌患者より樹立したオルガノイドに対し有意な抗腫瘍効果は誘導できなかった。しかし、扁平上皮癌で増幅が見られ、発癌と増殖に関与するPIK3CAに対するCRISPRiを作製し、SOX2およびPIK3CAを同時抑制すると上記食道癌オルガノイドの増殖は抑制されることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界では年間40万人が食道癌に罹患している。本研究は、食道扁平上皮癌における新しい抗腫瘍効果の誘導機序を提示しておりその学術的意義は大きい。食道癌オルガノイドライブラリの構築により、今後開発される治療薬の有効性や毒性評価など、癌ゲノム医療進展への波及効果も期待できる。
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